広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

11月第四日曜日稽古会

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11月の日曜稽古会も本日が最終日となりました。次回の日曜稽古会はいよいよ12月に突入で有ります。何とも日々の歩みの早い今日この頃であります。っとそこでカレンダーを眺めたら今一度日曜日が残っておりました。それで有ってもやはり毎回の稽古を大切にせねばと改めて感じいります。ここ最近、土日のどちらかを休日出勤と成っている永原君が、道場の鍵が開くのを今や遅しと待ちかねておりました。先週は同窓会の為に帰省しておりましたので尚更で有りましょう。稽古に飢えている様子が良く感じ取れました。
道場に入って、剣道着に着替えるのももどかしいそうに、早速に一人遣いに没頭しておりました。道場一杯を遣いながらの繰り返し稽古で、往復する度に懐の手拭で汗を拭っておりました。特に木刀の柄が汗でまみれている様で有りました。
 
少し先輩が遅れるとの連絡が入っておりましたので、僅かに残された板の間で、基本の打込みを行って待つ事としました。左の小指、拳の位置がずれぬ様に確りとした雷刀の備えを求めました。順逆の太刀筋の違い、其処から成る刀中蔵の乱れも少しヒギリを加えて正しました。一人遣いで流した汗を呼び水として、更なる汗を絞り出す様に熱く基本稽古に勤しみました。相懸け返し、流しの往復の連続遣いで今一つ息を揚げて、基本稽古を終了としました。そうこうしている処に廣川君が出向いて参りました。
 
礼法を行い、駆け付けの基本稽古を求めて参りました。何故にか畳の上での打込みを求めて参りました。入門当初からのお気に入りの少し太めの試合勢法用の竹刀を執って、現在只今のあらん限りの気力体力を振り絞って打込んで参りました。精根尽き果てて後輩に次を譲る様子は、遣い切った満足感に満たされておりました。
 
いまだ呼吸の荒い先輩の様子を観て、三学は永原君から行いました。少し沈んで仕舞う畳での踏み込みに太刀筋を乱し気味で有った昨今で有りますが、今回は良い時の二の斬りが出ておりました。沈む畳の特性に負けず、確りと踏み込んでおりました。その良き三学に触発された様に先輩が臨んできましたが、気が先走っていたのでしょう、お守りのユガケを付けておりませんでした。案の定ブレブレの合撃に成って仕舞い、ユガエを付けてリベンジを臨んで参りました。本来なら日に一本しか行わない主義ですが・・・請ける事としました。今度は最近の著しい心境の儘の良き合撃、二の斬りの手応えで有りました。子弟共々納得の一本であり、見取稽古の後輩にも良き刺激を与える良き手本と成る一本出有りました。その勢いで下からと続きました。之もまた一刀両断の良き手応えで有りました。文に付いては課題を与えておりますので、少し手本を見せながら、更なる欠く拍子の工夫を求めました。地稽古に生きる拍子を求めました。
 
その後、九箇、小転、そして試合勢法と遣い合いました。久々の後輩の試合勢法には少し関心気味の先輩で有りました。後輩の成長を喜びながらも、持ち前の負けん気に火が付いて来た様で有りました。何やらその前にお尻に火が付いて来たとも申しておりました・・・。その後、時間の許すまで抜刀を抜き合いました。生命線である抜き付け、抜打ちを特に念入りに行いました。良き斬り下ろしに成ってきた弟子でありました。