広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

二月最初の土曜稽古会

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平成27年2月7日、二月最初の土曜日稽古会を行いました。この日もここ最近の傾向宜しく、廣川君との直伝稽古と成りました。之も又天の采配と言う物で有りましょうか。余人を交えない稽古でしか味わえない物が確かに存在致します。阿吽の呼吸で何かに導かれるように行う稽古では、作為しては出来ない現象が現れて参ります。それが得も言われぬ心地よさを共有させます。遣い合う勢法も抜刀も予定などしていない展開が自然と出てまいります。余人を交えない直伝稽古の真髄でもあります。

初一本の三学では、ユガケを着け忘れて遣った為に合擊では僅かな恐れを出しておりました。それに気が付き、ユガケを着け、今一本を所望してまいりました。心地良い合擊の手応え、竹刀の打合う良い音を発しておりました。そこからの二の斬りも一本目とは明らかに遣いっぷりが、鋭さを増しておりました。治療中の手傷を負わぬように着けさせておりますが、素肌でも変わらぬ遣いっぷりを求めて参ります。最近工夫中の文も可也手応えが、出て参りました。欠く拍子に思わず剣先が釣られる感覚が有りました。

小転下段変七勢法は宮島に向けて奮闘中であります。相懸けからの流しの体捌きは、可也物にして来ております。拳倒しに今一つ、勢いと威力が欲し処であります。太刀をとる右手にみならず、左手の捌きに一段の精度が求められます。遊んでいる処が無いように全身の連動を求めて精進を重ねて参ります。最後の雷刀勢からの十文字勝は本日のハイライトで有りました。下段変を遣い終えて、思わず求めた一本で有りました。この一本には、確かに燕飛の修行が生きておりました。見事な拍子、手応えでありました。
最後に時間の許すまで、抜刀を抜き合いました。之も又前回の小林君同様に居合から行いました。この処、立合に重きを置いておりましたので、入門当初を懐かしむように抜いておりました。居合でしか味わえない足腰の負担は、廣川君には然程堪えていないようで有りました。