広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

一月最後の稽古会

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平成27年1月31日、一月最後の稽古会を行いました。この日も小林君との直伝稽古と成りました。何故にか師匠よりも遅くに到着してしまい、困った顔の彼で有りました。何時もより15分早くに来たつもりなのに・・・彼の困惑気味の様子が心地良い師匠で有りました。常にマシーンを操る世界に身を置く彼で有りますが、所詮は人と人との勝負、関係で有る筈ですが、未だに其処に至っていないと言う事で有りましょう。未熟の極みで有ります。
其々に自身のペースで一人遣いに興じているはずが、師匠の様子が気になって仕方が無いのか、トンチンカンな質問を発しておりました。30年黙々と稽古に励めば自然と理解出来る事柄であります。三年や其処らの初学の未熟者には、発する事さえおこがましい。まだまだ凡ゆる意味で分を弁えておりません。自身の限界を理解していない故の事で有りましょう。これでは又コースアウトを繰返すレースに成りはしないかと大変心配な師匠で有りました。
阿呆な考え休むに似たりでは有りませんが、心身の要らない邪気を流し出すごとく基本稽古に勤しみました。汗を流した後はスッキリとした様子に戻っておりました。これで本当の稽古が行えます。兵法に入り、三学、九箇、試合勢法と遣い合いました。考え考え遣っておりますので、途中から勢法の流れが変わってしまっておりました。その様な事も後5年は稽古を積まねば判らぬでしょう。只気一杯で夢中になって遣い合えば良いだけであります。
最後の抜刀は居合の所望が有り、向之刀、引身、胸之刀を伝授しました。立合とは違う、足腰の遣い方に苦労しながらも、日頃のトレーニングによる身体への負荷を連想しながら、楽しく取組んでおりました。丹田を練り、気を練り、足腰を鍛えるには居合は最適であります。しかし先ずは兵法であります。兵法の為に、今後も剣技の一つであります抜刀にも真剣に取組んで参ります。