広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

三月最初の日曜稽古会

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平成27年3月1日、いよいよ本日の稽古から三月で有ります。寒い日もまだまだ続いておりますが、時に春を思わせる日も訪れて参りました。しかしながら当会の道場は、まだまだ冷蔵庫状態で有ります。確りと冷えた床を踏みしめながらの稽古会でありました。
今回は永原君の一人遣いに対しては、一言も発せずに見守る事としました。正面左右、順逆、返し、流し、三学、九箇の一人遣いと終えたところで稽古に入りました。無論、打込みからであります。正面の左右から順逆に入ったところで、木刀での打込みを命じました。明らかに太刀筋が暴れておりました。その確認と正を求めました。太刀筋の乱れは自身の手の内に痺れとなって帰って来ます。暫し、痺れに怯みながらも打込んで参りました。その内に太刀筋が正されてくるに従い、手の痺れも治まった様で有りました。竹刀でも常に正しい太刀筋を最初から感じて欲しいもので有ります。
兵法は三学、九箇、下から、小転と遣い合いました。木刀で正された筈の太刀筋が、竹刀になると何故にか又狂いを生じておりました。本日は二の斬りが中々さだまっておりませんでした。しかし、半開半向のそれは良き踏込みをしておりました。確りと気が込もっておりました。ただ少し体がもたれ掛かっておったのが惜しい処でありました。
この処の激務は、本日も顔を覗かしておりました。時に眠気を堪えている様子もあり、真剣での抜刀を省こうかとも考えましたが、最後の気力を求めて抜き合いました。斬り下しは大変良くなってきております。直刀の遣い方は大変良いものが有るのですから、小太刀にも確りと活かして欲しい物であります。
先輩の到着を待って、彼の本日の稽古を終了とし、少し早めに帰宅してもらい、休養を求めました。

体のダルさを気力で補って、先輩が出向いて参りました。三学の一本でも打ちたいとの気持ちで有りましょう。その一本に全精力を込めて、遣い合いました。その気力の現れは、斬釘の二の斬りに現れました。久々の会心の二の斬りでありました。永原君が帰ってしまっていたのが残念と思える良き一本であり有りました。後輩がいれば、良き手本、指針となった事であろうと少し残念な気持ちが残りました。
気を良くして求めて来た小転では・・・。そうは全てが巧く行く物では有りません。流しの斜太刀は良き連動を見せておりましたが、殆どその辺で気力を遣いはたした様で、確りと手順を飛ばしておりました。まあ、良き一本が出た事をよしと致しましょう。本日も剣の神様からのお土産を確りと貰った廣川君で有りました。