広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

6月第二日曜日稽古会

平成28年6月12日、六月第二日曜日の稽古会を行いました。この日は、一か月前に注文しました小林君の紋付の着初めの稽古会でもありました。茹だる様な梅雨の最中の道場でありますので、汗が噴き出す前に着付けをして貰いました。写真が其の時の物であります。馬子にも衣裳と言う処で有りましょうか。長身の身に紋付を纏った様子は・・・中々の物では無いでしょうか。これで宮島嚴島神社奉納演武に向けての準備が調いました。
着付けをして雷刀に取った時の袖の様子に驚いておりました。少し涼しめの時に紋付で遣ってみなければ成らないでしょう。何にせよ本番の場が、稽古の出来ない一発勝負の場でありますので彼には可成りの重圧で有りましょうが、皆が通ってきた道であります。確りと決定して臨んで貰います。
道場の玄関に佇んだ様子では、此処暫くの不手際不始末を心から反省している風は醸し出しておりました。しかし何度も不始末を無意識のうちにしてしまう彼のことですから・・・まぁ少し信じて見守りましょう。しかし・・・決して油断はしません。
稽古に入りまして、先ずは基本の打込みを苛めにならない程度に行いました。しかしシッカリと力では遣えない処までは追い込みました。此処まで追い込んで一本でも力みが抜ければそれでOKです。
兵法に入りまして、先ずは平生の稽古そのままに三学を遣い合いました。如何しても初太刀の合撃が後れ気味になるのは何時もの通りでありました。最後の一太刀は良き手応えを発しておりました。此処が彼の現在只今の課題であります。それを此の度の演武で取組み、何がしかの手応えを得て欲しいと願っております。
その後は、嚴島神社の祓殿を想定しての三学を遣い合いました。場に応じた捌きに四苦八苦の様子でありました。新陰流の神髄てあります、場を遣い切ると言う実践の場を与えられていると感じて、稽古は無論、本番でも気一杯で遣い切って欲しいと願っております。
最後に時間が許すま真剣にて抜刀を抜きあいました。座り技に、自由に成らない自身の足腰にもどかしさを感じながら夢中で取組んでおりました。