広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月最後の日曜日稽古会

平成28年10月30日、10月最後の日曜日稽古会を行いました。流石にこの日は、窓を閉めっぱなしの道場でもクーラーを遣う事は有りませんでした。この道場の稽古も早い物で一か月が経過しました。あと二か月、年内一杯は平素の稽古場としてお世話になります。その後の平生の稽古は、今まで通りに五月の道場に戻ります。後は野原君が急に出向いて来た場合の稽古等に月に一二度遣わせて頂きます。
いよいよクーラーがいらなくなったと思っていたら、急に寒さが感じられる昨今で有ります。何となく今年の冬も厳しい予感が致します。寒稽古を思い浮かべながら暫しの秋の気配を楽しみながらの稽古会で有りました。
一人遣いの様子を観ておれば、竹刀に添う手の備えが、演武前と比べれば確かに自然な状態に成って来ております。何気ない所作事が熟成して来つつ気配で有りました。
稽古に入り、先ずは基本打込みにおいては、下がりの足捌きが少しずつ整って来ておりました。何故にか前回が酷い状態に陥っておりましたので本人も一安心でありましょう気を抜くことなく取り組んでほしい物であります。
兵法は、三学、九箇、下から、小転を遣い合いました。やはり初太刀に全精力を出し、気を込めると言う処が物足りないと感じ、伝えました。暖機運転など必要は有りません。最初から全開で行かねば真の稽古には成り得ません。村雲の打ちは良き雰囲気に成りつつ有ります。後は拍子の捉え方であります。これも又メゲズニ取り組んでほしい処であります。小転は、小太刀を取らぬ手の連動する捌きを求めました。無論主は足で有ります。
最後の時間は、真剣にて抜刀を抜き合いました。納刀の上下の連動とバランスを自分なりに今少し自然な動きにする様に言葉を添えて求めました。斬り下ろしの手の内の今少しの締め・・・求める物は、限りなく有ります。日々の精進を重ねるのみであります。