広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

12月最初の日曜日稽古会

平成28年12月4日、12月最初の日曜日稽古会を行いました。この日は、大阪から野原君が出向いて参りました。中国出張を明日からに控えた永原君とは宮島演武以来の再会で有った様です。平生は、平日の会社定休日に出向いて来る彼でありますので、中々他の会員とは出会えない状態で有ります。互いに久しぶりの兄弟弟子との会話を楽しんでおりました。
日曜日は、5時には閉館に成って仕舞いますので時間を惜しむ様に、先ずは一人遣いに精を出す弟子達で有りました。遣るべき事を如何に自覚しているかを確認する場でもあります。一言二言言葉を添えました。
永原君は、明日からの出張の準備が有りますので、一人遣い、基本打込みそして三学を気一杯に遣い切り、名残惜しそうに道場を後にしました。二の斬りの良き手応えと合撃の課題を持ち帰り、明日から中国に出向きます。彼も又一人の社会人として立派に(直立つる身)を確立したようです。嬉しい事であります。
野原君は、入門時からの課題であります真の(見の目付)の自得に苦しんでおります。否、苦しむ位に悩んでくれれば良いのですが、指摘されるまで全く自覚を失っている事が最大の問題であります。指摘されて初めて言われた如き反応は・・・啞然とする事が之までも多々ありました。平生の彼の社会人としての生活が心配で成りません。何とか剣の修業を通して正道に導いて行きたいと考えております。
打込みでのジグザグに進んでくる体捌きを厳しく正しました。こんな事を今更・・・と思う事など出来ません。彼との稽古は、正念相続の自身の修業でも有ります。
兵法は、三学、九箇、下から、小転と遣い合いました。根幹に成る勢法は無論ですが、この日は特に故有りまして小転の繰り返し稽古を時間を割いて行いました。彼の覚えの悪さは、簡単に勘違いできる生来の性癖と相まって一種最強の感が有ります。これはこれで強敵では有りますが、新陰流に負けは許されませんので、打ち破るのみであります。
あっという間のこの日の稽古で有りましたが、本日遣るべき稽古は出来たと感じました。
食事を共にしながらの彼の無神経な振舞い不作法には・・・何とも良き稽古をつけて貰ったと感じた一日で有ります。・・・憮然!