広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

九月最初の土曜日稽古会

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平成27年9月5日、九月最初の稽古会を行いました。先週は、お盆休み返上で業務に勤しんだ為に帰省が叶わなかった事の補填にあてた永原君が、この日は眠たい目を我慢しながら出向いて参りました。ここ数か月の激務の為に蓄積された心身の疲労をリフレッシュする直伝稽古と成りました。早速に黙々と一人稽古を行う後姿を眺めれば、彼も逞しく成って来たと改めて感じ入りました。日々の稽古は嘘をつきません。稽古の蓄積を感じる後姿でありました。
先ずは確りと基本の打込みによる心身のアク抜きから始めました。心身の不調は太刀筋に表れます。この日は、明らかに順勢の太刀筋に乱れを起こしておりました。竹刀を振る場合でも真剣を振る如く、常に太刀筋、刃筋の感性に敏であって欲しい物で有ります。ただの汗でなく、正しさを求めての汗を流して欲しいと願っております。
兵法は三学、九箇、下から、小転と本伝の太刀のみを遣い合いました。やはり付ける拍子に苦労している様で有りました。これも又感性の鈍に成っている事に由来します。茫洋とした中にも芯には確りとした敏なる感性を宿していて欲しい物であります。
最後の抜刀は、久しぶりに立合の後に居合を遣って貰いました。立って遣る事を只座って遣るだけの事ですが、なぜにかモゾモゾと不自由に遣っておりました。日常の稽古不足が如実に顔を覗かせておりました。平生往生で有ります。喝!
明日は姪の一周忌の為に稽古は休みで有ります。あれからもう一年がたって仕舞いました。36歳で旅立った姪を想えば、この世の無常を感じざるを得ません。南無阿弥陀仏・・・・・・。