広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

師走第二日曜日稽古会

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平成27年12月13日、師走の第二日曜日稽古会を行いました。今年もこの道場での稽古も、二週を残すのみと成りました。夫々に残り少ない日々を惜しむ様に一人遣いに汗を流しておりました。流した汗の量は、嘘をつきません。永原君の一人遣いを眺めながら確かにそう感じました。身体つきも逞しく成って参りました。さらなる高みを目指すためにも正すべき処は一つだけ申し添えました。ますますの上達を期待します。
基本の打込み稽古では、廣川君がショートコースで所望して参りました。体力の回復を図っている現状では、これも又有りでありました。すべての過程を遣い終える事が出来、其の事に思わぬ充実感を得ておりました。何某かの満足感は、日々の稽古の中で常に得ておきたいもので有ります。
兵法では、三学、九箇、下から、小転を永原君とは遣い合いました。良い合撃が一本出ておりました。小転の捌き、左の遣い方に今少しの工夫が必要で有りましょう。
廣川君は、三学の合撃、二に斬りに良い連動をみせ、心地よい手応えを感じる事が出来ました。最後の燕飛もますます精度を高めるべく、曖昧に成りがちな処の確認と遣い方に考察を加えておりました。出来の良さに、思わず浮舟で手裏剣打を繰り出してしまいました。無論、見事に撃ち落としておりました。
最近、平生の激務に疲れ気味の永原君には、真剣を遣う事を控えさせておりましたが、この日は久しぶりに立合を遣わせてみました。抜が非常に良くなっておりましたので確認しました処、部屋の中で脇差にて一人稽古をしているとの事、差も有りなんと感じ入りました。平生の一人稽古は無論奨励している事では有りますが、脇差での稽古が、道場での刀の抜刀にこれほど良い影響を与えるとは彼自身思ってもいなかった様で、その感激から珍しく顔を上気させておりました。良き事であります。
この日は、皆夫々に確かに充実感を持って帰って行きました。