広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

3月第三土曜日稽古会

平成29年3月18日、3月第三土曜日稽古会を行いました。この日は、当会の平生道場で有りました。永原君が、所用の為に一時間しか稽古できない為に少し時間を早めての稽古始めと致しました。
一人遣いを少し早めに切り上げさせ、座礼と致しましたが、未だ小生の隣を一つ空けようとせぬ若者に手で制する事でありました。忌明けの稽古初めの野原君の配慮を判らぬ未熟者であります。とても段位に相応しい行いとは言えません。
最初の一時間は、永原君の為に遣いました。基本打込みでは、課題の順逆の太刀筋の不揃いが出ておりました。少しずつ自得を命じました。兵法においては二の斬りが、一本目から良き働きを見せておりました。之までは、二本目三本目と徐々に調子があがることを思えば良き一本で有りました。しかし惜しい事に三本目が乱れて仕舞いました。今後の課題でありましょう。
永原君の稽古を終えさせて所用に赴かせました。その後、齋藤君の稽古で有りましたが、先ずは道場内の不作法を厳しく叱責する事となりました。この若者は、まあ次々と不作法を飽きる事無くしてくれます。口で言って判らぬ馬鹿者には、鉄槌を下すしか有りません。その時、丁度良い具合に蟇肌竹刀を持っておりましたので、数回頭部に一撃を喰らわしてやりました。流石に阿呆の頭の中には何も詰まっていない様で、良き共鳴音を発しておりました。腐った脳味噌でも入っているのだろうと思っておりましたが、何も入って無い様で有ります。
その腐った性根、歪んだ精神を正す為には先ずは体を正すしか有りません。一時間余りただ只管に正面打ちを延々と繰り返させました。無論、元立相手にです。途中阿呆な事を遣りそうな時に竹刀の一撃が飛んで行った事は無論であります。突きを喰らって面食らっておりました。
一時間余りの打込みが終わる頃には、少しは人間らしいましな顔つきに成っておりました。やっとサル以上には成り得た様で有りました。
しかしこの馬鹿者の馬鹿さ加減は、ある種筋金入りで有りますので、今後も此の打込みを延々と繰り返さねばならないでしょう。師弟の根競べで有ります。小生が諦める事は、有り得ません。如何に彼が喰らい付いて来るかです。
ニコニコしながら弟弟子が、しごかれる様子をその成長を期待しながら観ている好美君の気配に満ち満ちた道場で有りました。