広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

8月最初の日曜日稽古会

平成29年8月6日、広島平和記念日での稽古を行いました。迷走を繰り返している台風の動向を見ながらの稽古会でもありました。近づいて来る台風の影響でもありましょうが、尋常ならざる暑さの一日で有りました。出向いて参りました弟子達も稽古開始前の一人遣いで最早疲労困憊の様子を呈しておりました。
台風に向かって帰って行く事に成る者達の事を考慮しまして、平生よりは早く稽古を切り上げる事としました。
こういう時こそ基本稽古、基本の打込みに精を出す当会であります。一本一本に気を込め、理を求めて打込みを繰り返して貰いました。当然に元立の気の充実、攻めも一本一本に変化をつけて行く事に成ったのは当然であります。この台風の近づいて来る猛暑の中の稽古に出向いて来た者達へのご褒美としてこれまでに小生が身に付けた目付、攻めについての一手を明かす事と致しました。
明かされた事をどの様に工夫し身に付けるかは当人たちの問題であります。最初は迷いながらとんでもない事に成るやもしれませんが、これも又一興であります。
本伝の太刀を遣い合いながら弟子達の平生に想いを馳せる事でありました。迷いながらも真の上達を求めて日々を過ごしている様子が良く観て取れる遣いっぷりで有りました。僅か三本を揃える難しさ、一見すると誰にでもできると思える簡単に観える所作の何と困難な事かと困惑する様子・・・ニンマリとする楽しいひと時で有りました。
最後に愛刀を抜き合いました。竹刀から持ち替えると途端に余裕を無くして小さく纏めようとする処を正し、大きく雄大に遣う事を求めました。
盆休みに入る前の稽古会を終えて、食事をしているとスーパーGT富士にてレースを行っている弟子の奮闘振りが刻々とラインにて知らせが入って参りました。その後初優勝の吉報が届きました。良き一日で有りました。