広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

9月第二日曜日稽古会

平成29年9月10日、9月の第二日曜日稽古会を行いました。この日は、次戦まで少し間隔の空く、小林君が出向いて参りました。伝授された好美君の形見分けの脇差をマンションの一室で振込んでいる様子で有りました。道場に到着すると廣川君に挨拶を済ませて、一人遣いに勤しんでおりました。

師弟共々、正面に据えられた好美君の写真に向かい気を込めて呼吸法に集中いたしました。何時しか正面の気配は、師弟の傍に有りました。

基本打込みでは、足腰刀の連動を強く意識して行いました。少し首から上が付いて参りますので留意させました。口の形も少しはマシに成って参りましたが、時としてひょっとこ口に成る事をあります。上に力みが出て、まともに竹刀は走りません。この現象は無論、一人遣いの時には現れません。人を相手にする難しさであります。

基本打込みの後は、残暑の涼を取る如く、廣川君と共に麦茶で一服と致しました。まだまだ冷たいお茶が美味しい一日で有りました。

兵法は、本伝の太刀を遣い合いました。その中で自然な流れで、天狗抄の中の一手を伝授いたしました。無論、さわりでは有りますが、好美君もニヤリとした様で有りました。彼女には既に伝授してありますから。

宮島嚴島神社演武以降、合撃には可也の確率で良き手応えを出すようになって来ております。しかし、最初良ければ、終わり良しとはいかないのが、剣で有ります。最後は、遅れて弾かれておりました。取り揚げと下からの遣い分けに苦しんでおりますが、これも又過程であります。確りと悩んで貰います。

最後は、真剣にて抜刀を抜き合いました。脇差の一人稽古の成果が徐々に出て来ている様でありました。まだまだ手の内の甘さが有りはしますが、それも又少しずつ身に付きつつあります。熟成有るのみです!

廣川君の視線を強く感じた本日の稽古は、少し緊張したとも漏らしておりました。これからも共にこの道場で厳しい先輩の視線を感じながら励んで行って貰います。