広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

野原君新年初稽古


平成30年1月24日、大阪から野原君が彼に取りましての初稽古に出向いて参りました。正面に置かれた廣川君の写真の前で黙々と一人遣いに精を出す姿を眺めながら、入門15年目を迎えるその姿に感慨一入でありました。彼ほど小生から叱責された門弟は有りません。厳しく激しい叱責にもメゲズに博多で入門しその後の勤務地に移動しても必ず月に一度は広島まで出向いて参ります。稽古量が他の者よりは少なくなりますが、平素の一人稽古で補いながら日々精進を続けて今日が有ります。
座礼の際には、当会の恒例のお年賀の品と宮島嚴島神社のお守りを渡しました。(今年も一年良き精進を重ねて参りましょう)との思いを込めて。(廣川君自慢の一門たれ)との願いと誓いを込めて。
先ずは、今年初めての打込み稽古では、至らぬ処は少し時間をかけて、ルーティーンを外れて行いました。悪癖を取り去り、正しさを染み込ませるように行いました。
兵法は、本伝の太刀を心行くまで遣い合いました。初太刀を大切に気一杯の入り、そこからの踏込みに渾身の気を込めての打ち・・・果てる事無く続く稽古の今年の遣い始めで有りました。
木刀での打ち合いに怯むことなく、立ち向かって来る事を命じました。蟇肌竹刀で稽古した事を木刀でも活かせるように、その打ち合わせる打撃の感触を楽しみました。
昨年一年は、広島から遠く離れた彼に取りましても日々の心を調える事の難しい事であったと思いますが、あの耐え難い悲しい出来事も一門の思いを結集して、その思いを一つとして乗り切る事が出来たと感じて思います。
今年も又、一門の心を一つとして稽古三昧、精進に邁進いたします。その思いの中心には、志半ばで旅立った廣川君の存在があります。  合掌!