広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

7月第三日曜日稽古会・・・豪雨災害後の初稽古


平成30年7月22日、豪雨災害で自粛しておりました稽古会を再開しました。この度の豪雨災害は九州から東海に及ぶと言う甚大な災害でありました。災害後、各地の武道関係者に安否確認の連絡をいたしましたが、最も被害の大きかった広島のご心配を多くな方々から頂きました。陣中見舞いのお品も届き、有り難く関係者に手渡し致しました。
まだまだ復興なかばでは有りますが、この日から稽古再開と致しましたが、心中は穏やかでは有りませんでした。まだまだ苦しんでいる人々がいるのに・・・本当にこんな事で良いのだろうかの葛藤を抱えての稽古会でありました。
この日の稽古開始の座礼は、この災害で命を落とされた方々への黙祷でありました。

暫くぶりの稽古で有りましたので、この日の稽古は特に基本稽古を集中して行いました。元立への打込みが少し滞っておりました所為でやはり、打ち自体の精度が少し落ちておりました。僅かな力みから拳の下がる悪癖が、顔を覗かせておりました。言葉でも伝え、何度も繰り返し打込みを続けました。無論、僅かな現象ですが、基本稽古辞退で出ると言う事は兵法では、その悪癖が大きく出ると言う事であります。感化できる事では有りません。
この日は、兵法の時間は短めにしかし、祈りを込めるが如く遣い合いました。天下安寧の思いを込めて!
毎年の様に各地で頻発する想定外の災害・・・その中で剣の修業を続けて行く意味を各人夫々に自身に問いかける・・・自身で決定するしか有りません。