広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

九月最終稽古会

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九月最後の日曜稽古会を行いました。昨日の土曜日は学校行事の為、道場の使用を遠慮し稽古は休みとしました。これから一ヶ月余りは何かと行事の多い時期と成りますので他の場所の確保が必要となって参りましょう。本日の広島はやっと秋の気候と成りました。あれだけ暑かった日が嘘の様な爽やかな空気に満ちた一日で有りました。これからの一ヶ月余りは穀物等の実りの季節でありますが同時に剣の修行に取りましても術技の実りの時期でも有ります。張り切って稽古に入りました。しかし爽やかな空気を満喫しながらの稽古を目論んでおりましたが、思わぬ蚊の襲来にあい閉口致しました。特に若い会員の被害は甚大で有りました。この時期の蚊は中々に強敵であります。今少し真夏日並みの蚊の対策が必要であるようです。


基本稽古は暫くこの夏の暑さ故に少し手加減気味で有りましたので、本日はその必要もないと勇んで元に立ちましたが、懸かる者達の何とバテルのが早い事か!少々甘やかせ過ぎたかと反省しきりで有りました。この一ヶ月でしっかり取り返したいと考えております。覚悟しておいて頂きたい。しかし基本打ちは確かに皆良くなってきております。少しずつ理解が身に染みて来ている手応えを感じました。バテて弱音をしきりとアピールする者達を叱咤しながら基本稽古を楽しみました。


兵法は本伝の太刀をこの爽やかな空気を身体一杯に取り込む様に特に呼吸法を意識させ遣い合いました。今まで試合勢法を中心に取組ませていた者も本日は本伝の太刀のみを遣わせましたが、それなりに見取り稽古を行っていた雰囲気は感じる事が出来ました。勿論手順のみの事では有りますが、少し感心も致しました。しかしその内容はやはり勘違いと称する一知半解な事も多々見受けられましたので手直しとしておきました。教えられてもいない事を勝手に解釈して行う性癖は直ぐには克服出来ない様で有りますが、絶対に許される事では有りません。三摩の位の習と言う事に今一度思いを巡らせねば成りません。合撃は夫々に課題は有りはしますが失敗したり出来ない事は各人確り理解している様で有りますので我慢して自得をまちます。やはり勇に尽きますでしょう。理解した事を身に付ける修行以外有りません。特に今回は少々曖昧に成っていた呼吸法による遣い方を実践させましたので体力とは又違う苦しさを味わえたのではないでしょうか。平生何気なく呼吸している事を意識してしかも深く行う事の苦しさをしっかり味わい、しかしその面白さ充実感を知って欲しいと願っております。


最後に抜刀を時間の許す限り抜き合いました。この様な爽やかな時期に成りますと余り汗の心配をする必要もありませんので、抜刀も気兼ね無く思いっきり出来ます。小生の感じたとおり抜刀におきましても此処に来て皆特に斬り通しが良くなって参りました。刀を振れる様になってきました。やはり稽古は嘘を付きません。これからますます抜刀も面白く成って来る筈です。ますます練って参りましょう。