広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

十月野原君との二人稽古会

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十月、野原君との二人稽古会を行いました。例によって大阪から休日を利用しての出稽古で有りましたが、今回は直前まで連絡がなく、当日にバタバタと道場の確保を願う事となりました。当然の如く一喝の雷を落とす事と成りましたが、何とか無事道場も確保でき事なきを得ました。二人だけでじっくりと4時間の稽古を行いました。


二人稽古はまずは抜刀から行う事としました。平高田を手にして五ヶ月、日々慈しんでいる様で扱いが稽古の毎に自然になって参りました。但し、前回感を摑んだと思っていた袈裟斬りの納まりに歪みが生じておりましたので暫しの時間を遣い正す事と成りました。その後居合の表、立合の表裏、二種の抜き打ちと平生より時間を遣いしっかりと抜いて貰いました。力みも堅さも徐々に抜けてきて良き振り様で有りました。お世辞ではなく抜刀らしくなって参りました。しかし時として速く振ろうとして小さく成る所は正しました。兵法をしっかり意識して貰いました。


兵法は今回は本伝の太刀を遣い合いました。前回苦労の末コツを摑みつつ有った合撃はますます良き物に成りつつ有りました。当たりがしっかりして参りました。それに連れて二の斬りが良くなってきたのには嬉しい驚きで有りました。それまではややもすると押すような腕操作が目立ちましたが、今回は良く体に連れてきておりました。やはりこの二点が良くなりますと全体の流れが見違えるように成って参ります。別人の如き趣が出て参りました。彼も正しく実りの時期を迎えております。喜ばしい限りで有ります。九箇、下からに二三の手直しを加えましたが之もまた雰囲気が大変良くなっております。伸びる時には総てが相乗的に良くなる様であります。此処で気を抜かずしっかり詰めた稽古を継続して欲しいと願っております。


充実した時間を共有し稽古を終了しました。折角ですので時間の取れる会員にも連絡をとり、温泉に集合してもらい一汗流した後に食事を取りながら剣談に花を咲かせました。