広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

二月最後の土日稽古会

イメージ 1 二月の土日稽古会も今回が最終会と成りました。先週、先輩から(ダラシナイ)と吐き捨てるように言われた若者達も無事に病から復帰し出向いて参りました。永原君は先週半ばまで自宅待機の厳命が医者から出ておりました関係上、土曜日は出勤をせざるを得ませんでしたので日曜日のみの参加で有りました。とりあえずも皆、元気に稽古に出向いて来れるように成りました。良き事であります。先輩の闘病はもとより、昨年末から肺炎、ウイルス性腸炎、インフルエンザとあまり平素縁のない病気に其々が入れ代わり立ち代わりにかかってしまっています。平素から少し日常を正さねばと感じております。これも又先の気でありましょう。予感がした時に悪くなるまで待つなどあっては成りません。何とか未病の段階で対処したいもので有ります。

この処、著しい心境を見せつつ有る後輩達の様子はホームページを観て、可也刺激を受けている先輩は、肩透かしを喰らった先週の反動もあり、可也執拗に彼らに絡みついておりました。試したくて堪らなかった柔手の最終形をしきりに要求する先輩でありました。(隙あらば懸かってきなさい)と頻りに挑発しておりましたが・・・・・隙だらけでは迎えに成るはずもなく・・・・。たまに後輩が乗ってきても逆手に捌いておりました。順手に応じれば済むものを・・・・やはり・・お・・で有りました。会得するには今暫くかかりそうですが、その内に今までのように何時の間にか身に付けている事でありましょう。フゥ~ツ。

久しぶりに皆で心行くまで基本稽古を繰り返しました。後輩達がいると間が空くことが無いので、好美君も今まで以上に基本を楽しんでおりました。病み上がりの若者達も病の痕跡を流し尽くすように、心地良さげに汗を流しておりました。流しに成ると途端に身体がハの字の様相を呈したり、筋トレのいまだ悪影響が現れる事も有りはしましたが、小異に過剰にならずに遣いきりました。

兵法に入ると其々に最近頓に心境著しい余韻を皆観せておりました。廣川君も摺足の遣い方が堂にいって参りました。(体を運ぶのが楽)と宣っておりましたが、あくまで踏み込みが大本です。しかし今は体調の回復を待ちながら、摺足に取り組むのも又一興であります。其々の大切さ、難しさは行ってみねば判らぬ物でありますので。永原君は踏込みがますます良くなって来ております。自信が出て来ている様で有ります。三本とは行きませんが、今回は二本がピシリと決まりました。小林君は合擊、二の斬り、位攻めに良い処が出てきております。彼にしか出来ない雄大な遣い方を求めて大きく育って欲しいと願っております。勝たねば評価して貰えない環境に負ける事無く、真の上達を願うものであります。無論これは皆にも言えます。小さく固まらずに大きく育って欲しいもので有ります。

先輩のユガケ姿も違和感なく道場に溶け込んで来ております。これで小生も余り心配なく遣えると言うものであります。燕飛も遠慮なく手裏剣打に行きました。血小板の減少を何する物ぞと、今までとは明らかに恐れなく、大きな気持ちの打落としで有りました。合擊にも良き効果が出る事でありましょう。

若者達には最後の病原を身体から出し尽くすべく、中段を遣って貰いました。気を熱を絞り出すには、この拍子の変化の多い勢法は最適で有ります。まだまだ身に付いてない彼ら考え、迷う処も有りはしましたが、必死に打太刀の繰り出す打に対応しておりました。竹刀を通しての楽しい会話の時間で有りました。最後の抜刀を時間のゆるすまで抜き合い、自身の刀法、太刀筋を愛刀と語らい、確認仕合ました。

稽古後は、歓談の場を久々に団地内の食事処にとり、剣談に仕事に平生の生活にと尽きる事無く時間を過ごしました。楽しい二日間でありました。次回の稽古からいよいよ三月になります。春はすぐ其処に来ております。