広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

平成27年、初稽古会

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平成27年11日、新年の稽古始めを行いました。写真の様な稽古始めを考えておりましたが、仕事やら風邪ひきやらで永原君との直伝稽古となりました。従いまして、ほぼフルメンバーでの稽古始めは次週と云う事に成りそうで有ります。
昨年の忘年会以来と成りましょうか、久々の再会で近況を確認し合いながらの一人遣いを先ずは行う永原君でありました。一人遣いでの様子を観ておりますと随分と体の運びが良くなっておりました。久々の帰省で、さぞかし旨い物をたらふく食べて来たのでしょう。重心の運びが確かに良くなっておりました。
座礼を行い、一年の始まりの挨拶の後に宮島厳島神社でのお祓いで頂いたお守りを手渡しました。之を一年身に付けての修行の始まりであります。怪我や病気無く、この一年の弛まぬ精進を誓いました。

今年初めての基本稽古、打込みを行いました。折角一人遣いでは良き体の運びをみせておりましたのに、やはり元立に向かいますと勝手が違う様で体の出がつまっておりました。其処の処を確りと意識しながら打込んで貰いました。
暫く道場を一杯遣いながらの打込みを行いましたが、如何しても順正の太刀筋の乱れが感じられないようでしたので、木刀を遣っての打込みに切り替えました。これで刃筋の認識が確りして来た様で、自然に順の太刀筋が納まって参りました。竹刀では味わえない手応えを暫し楽しみながら久しぶりの木刀での打ち合いの感触を楽しみました。木刀でしか味わい難い感触そして得も言われぬ心地良さを共有した処で、竹刀での打込みに戻し、流し返しを遣い合いました。今年最初の稽古での汗を拭いながらの熱いお茶は又格別の美味でありました。

兵法は無論三学(とりあげ)を先ずは気一杯で遣い合いました。この勢法は何度遣い有っても飽きる事無き新鮮さを常に与えてくれます。有りがたい物であります。昨年来進歩をみせていた永原君の二の斬りはこの日は少し迷走気味でありました。木刀のでの稽古を良く思い起こしながら遣って欲しい物であります。その後は九箇を遣い合いました。捷径のはずしかけ、八重垣の体捌き、和トの拍子と今年一年の課題が確りと観えた遣い初めで有りました。
その後は下からの伝授を行いました。伝授の序次では今少し早い時期に行いますが、小生の方針考えで下からの伝授は、とりあげを思い以上に確りと遣い合って後と考えておりましたので、この時期と成りました。先ずは手順を確りと伝授いたしました。
とりあげを主としながらもこの下からも又確りと遣い有って参ります。遣い合いながら其々の面白さを認識しながら、さて彼はどちらに興味の重きを置くで有りましょうか。

最後に之も又今年最初の抜刀を抜き合いました。新年の事初めに手入れをした愛刀を持って、真剣を振る楽しさを共に確りと味わいました。