広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

延岡市武道祭演武

イメージ 1 三月第四土日と延岡市武道祭に出向いて参りました。一昨年の宮島厳島神社奉納演武での得難き御縁で、延岡に出稽古に訪れる事から派生した演武依頼も今回で二度目と成りました。32回を迎えたこの武道祭は市が中心となって行う物でありまして、公認武道団体全てが参加する全国にも例を見ない行事で有ります。指導者自ら平素の修練の成果を披露しあうと言う設立趣旨は見事で有ると思います。しかし中にはこの趣旨を全く理解してない団体が有るのは残念でありました。しかし32回もの永きに渡って続けてこられた関係各位の努力には敬意を表する物であります。ますます内容を充実させて発展していって欲しいと願っております。

この時期の延岡は桜の満開を期待しておりましたが、今年の開花は全国的に遅いらしく、昨年は葉桜になりかけていた延岡の桜もいまだ蕾の状態で有りました。温かいイメージしかない彼の地も今回は一日中肌寒いものでありました。気力を振り絞って参加した廣川君に取りましても体調管理の難しい数日感で有りました。しかしながら前夜祭、当日の演武その後の全体懇親会と温かい気遣いに満たされて、彼女も新たなる英気を貰ったようで有りました。演武に出向いて来た事を喜んで貰い、又本番の演武では燕飛の浮舟に拍手を持って答えてくれた事にどれほどの喜びを感じた事でありましょうか。昨年とは一味違う、会場との一体感は格別な物でありました。

他の団体の演武では、本家本元の征武館の演武には、親しくなった者達の姿を見つけて熱心に観ておりました。最近伝授しております小太刀と柔手の遣い方を参考にして、体術の演武にも興味を持って見入っておりました。そして最も気に入ったのが、剣道の子供達の打込み稽古であった様であります。おそらく小学校に上がる前でありましょう男の子が大きな防具を付けて、その3等身と思われるような立ち姿でトコトコトと動く、丸で博多人形の様な愛くるしい姿に笑みを浮かべて見とれておりました。どうしても大きな防具が邪魔をして自由に振れぬ竹刀で打込み、3本に一本は空振りをするその愛らしさに拍手喝采でありました。今回の演武参加で、もしかしてこの光景が一番癒されたのでは無いでしょうか。演武会が終了しても、そのお子さんがスカッと空振りをした仕草やコテメンの二段打が、どうしてもとどかずにコテコテコテとコテばかり打っていた様子を飽きる事無く繰り返しておりました。どうも精神年齢が近いのでは・・・・・と感じた小生でありました。