広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

第4回日本抜刀道連合会全国大会・・・模範演武及び審判

第4回日本抜刀道連合会全国大会

令和四年9月18日、第四回日本抜刀道連合会全国大会へ参加の為に17日から車で片道1000キロの道程を出向いて参りました。

この大会は毎年6月第一日曜日に行われております宮島嚴島神社奉納古武道演武大会に一門を引き連れて参加して頂いております英信館館長桶田先生が会長として開催されている試斬の大会であります。我ら一門は新陰流の模範演武として招かれております。頂いたプログラムを観ますと審判員にも任命されており・・・思わぬ事に試斬の審判の経験もさせて頂きました。

無論、剣道家の小生を審判員として指名されたのですから審判の基準は剣技、刀法の働きを旨としました。ただ斬れただけでなく、正しく刀を振り、捌いているか・・・そこを主に判断させて貰いました。

コロナの影響で三年振りの大会であり、参加と成りました。老いも若きも真剣に刀を振る様子に目を配り、その平素の取り組みに心を馳せました。

現代剣道は真剣への親しみに掛けており、振る事も殆ど無い状態ですが、やはり剣道は剣、刀なくしては成り立ちません。自身が納めた技、剣技が斬れる技で有る事の確認は必要です。時として試斬も必要であると再確認できた一日でありました。

平素の稽古の主は、打込み(基本稽古)、兵法(形)、抜刀(居合)そして地稽古であります。之は絶対で有り、外すわけには参りません。これを一つの物として行い、たまに時として試し斬りも行ってみる・・・と、言う事でありましょう。

今回は試斬の大会ですから斬りを主として行っている参加者が目に付きましたが・・・これは武道には成り得ません。平素武道の修行を行っている者が時として試斬をする・・・これならば試斬も武道に成り得ます。今大会もこの様な大会と成る事を念じております。