広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月第三土曜日稽古会。・・・防具を付けての初めての地稽古開始。

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10月19日、初めて剣道防具を付けての地稽古開始・・・先ずは剣道竹刀にて。

令和元年10月19日、関戸君に取りまして初めての地稽古開始の日でありました。予てからこの日の事は予感がし、皆に伝えてはおりましたが、彼との直伝稽古のこの日に阿吽の呼吸にて始める事としました。彼もこの日を心待ちにしている事は可也前から承知しておりました。小生としては望む処でありましたが、焦る事無く機の熟すのを静かに待っておりました。時は来たり!この日に決行致しました。

前日から彼用の防具を選びました。剣道を初めて55年・・・いつの間にか可也の数の防具を所持しております。大学時代の一品も含め、一式を用意し道場に出向きました。

一人遣いの時に何時もの様に新陰流の木刀にて稽古の後に、剣道用の竹刀を初めて使って貰い、長さ重さの違いを先ずは体感して貰いました。最初は重さ、柄の長さに少々の戸惑いがを感じている様でしたが、直に違和感なく振っておりました。次に小手を付けての打込み(写真)を行って貰いました。これまたこれまでの新陰流の稽古で身に付けた事が違和感なく出来ておりました。

地稽古の前の事前稽古を終えて、先ずは何時もの様に新陰流の稽古に入りました。いよいよ防具を付けての実践稽古に入る彼の高揚感が感じ取れる気が致しました。さりとて気負う事無く、あくまで澄んだその気の儘に遣い合った本伝の太刀・・・これまでの稽古の結実した見事な働きを見せておりました。之までの関戸君の稽古の結晶と言って良い見事な合撃、二の斬り、村雲の勝口・・・廣川君の喜々とした表情が小生の眼前に再現されておりました。

至福の師弟同行の瞬間でありました。・・・誠に有難い事でありました。

兵法の至福の時間をおえて、共に喜びを共有し、いよいよ地稽古の時間と致しました。

先ずは着想の仕方を伝授し、防具を着けて貰いました。身体を少し動かして貰いましたが、可也自然に動いておりました。先ずは正面打ちを行って貰い・・・切り返し・・・そして、地稽古に移行致しました。

本日は、今までの新陰流の稽古で学んだ事全てを遣い、しかしながら人と相対して、一本取る事の難しさを心底味わって貰いました。

成す術なく、何時打たれたかも判らず、一本取れる気もせず・・・待っていては、打込まれ、打って行けば、応じ返され・・・それでも諦めずに何とかしようと悪戦苦闘した関戸君でありました剣の難しさ・・・しかし何とも言えない爽快感と共に新たなる魅力を感じた30分ほどの地稽古ではなかったかと感じました。

当会の次なるステップとなる一日でありました。

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