広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

令和二年・・・新年稽古はじめ二日目。地稽古開始。

f:id:heike10:20200115091948j:plain

稽古はじめ二日目・・・地稽古はじめ。

令和二年1月12日、新年稽古はじめ二日目の稽古会を行いました。午前中に廣川君の御自宅とお墓に出向き、祥月命日のお参りをしての新年稽古はじめの締めの稽古会と成りました。

この日は、紺の剣道着・袴が届いておりましたので二人に手渡し、兵法の稽古を終えた後に早速身に付けて貰いました。湯通しを行う前で有りましたので袴は、若干長めでありましたが、一度湯通しを行えば納まります。

平生の上下白の剣道着・袴で先ずは、二人に取っての新陰流の稽古はじめとなりました。稽古はじめにあたり先ずは、午前中の有り得ない失態、不作法の叱責から始めねばならぬ事と相成りました。真に肝に銘じる姿勢を貫いて欲しい物であります。今年は、阿呆との決別を確りと行なって欲しい物であります。

午前中の不始末を洗い流すが如く、先ずは木刀にての打込みを夢中になって行わせました。恥ずかしを強く自覚しそれを流し尽くすが如く、確りと汗をかいて貰いました。

本伝の太刀の遣い始めを皆で心行くまで楽しみました。三学の5本の太刀一本一本に今日只今の精神を込め、無心に遣い合いました。心地よい一時でありました。

紺の剣道着・袴に着替えて防具を身に着け、今年の地稽古はじめと成りました。

ここでも先ずは、打込みで有ります。防具を着けると打ちが縮んで来る者が有りました。所詮精神の歪みが原因であります。先ずは形から正す事としました。地稽古に成るとその兆候が顕著に現れます。所謂変剣であります。何処までも正剣を目指す事を厳命致しました。

剣の稽古に逃げなど有り得ません。打たれる覚悟で打込んで行き、そこから一本を得る自得有るのみであります。待てば攻め込まれ、打ち取られ、打って行けば出頭を押さえられ或いは応じ返され・・・成す術なく・・・只々打込んで行くのみ。心身共にアクが出尽くし、清々しさのみが残ったところで新年地稽古はじめを終える事と致しました。

何も出来無かった割には妙にすっきりとした心地よさにそん心身をゆだねる若者達でありました。

日記