広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

4月第四土曜日稽古会・・・ゴールデンウィーク前最後の稽古

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4月25日

令和二年4月25日、四月最後の稽古会を行いました。平生の道場がコロナ問題で又しても使用できなくなりましたので、この日は二週間ぶりの稽古でもありました。

10年前に奉納演武をさせて頂いた場を提供していただいての稽古会でありました。二か月間の海上勤務を無事に終えての齋藤君も元気に心地よい汗を流しておりました。

レース再開の見通しも立たず、心穏やかでない小林君も心の鬱憤を吐きつくす如く、剣を振っておりました。

現在只今このひと時に与えられた天からの授かり物と言うべき得難い場と時間を感謝の念をもって共有し、心身を、魂を磨きあう師弟でありました。

永い時を経て自然と磨かれた心地よい床板の感触を心行くまで味わい、自然と酔いしれる思いでありました。外の広場では近所の子供達が、ここ暫く家に閉じこもりの気持ちを発散させるような元気な声を発して明るく遊びまわっておりました。

窓を開け放し、風通りの良い道場一杯を使い、まずは木刀にての基本打ち込みを息が切れるまで行いました。磨き抜かれた床の感触も手伝い、皆平生よりも良き足捌きを見せておりました。

その後、本伝の太刀、抜刀と遣い合いました。海上勤務の中での一人稽古の賜物か、齋藤君の打ちが鋭さを増しておりました。小林君も二本程良き二の斬りの太刀筋をみせておりました。

紺の剣道着袴に着替えての地稽古では、二人ともまだまだ逃げ気味ではありますが、その中でも何とか出来ないかと奮闘しておりました。小林君に一本おしい小手打ちが出たのが本日の収穫でありましょう。恐れずに立ち向かえばおのずと良き打ちが出て、打突の機会を掴む事が出来るようになります。形と地稽古を別物としないように、形と地稽古の一致を求めての精進の日々が続きます。

素晴らしい雰囲気に包まれた環境で、神聖な道場をお借りしての貴重な稽古会でありました。

日記