広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

3月最後の日曜日稽古会

3月27日

令和四年3月27日、3月最後の日曜日稽古会を行いました。この日は、まん延防止宣言解除を待ちわびていた野原君が大阪から出向いて参りました。昨日の土曜日稽古会から追い出された齋藤君もチャッカリ参加しておりました。

野原君は年末の忘年会以来であります。新年初顔合わせの挨拶もそこそこに剣道着袴に着替えて一人遣いをする野原君でありました。二人の様子を観ていると平素の一人稽古と之までの直伝稽古の成果が確実に実って来ている事を感じて嬉しく思いました。

坐礼を行い、木刀による打込み稽古、兵法と続け遣いました。その間の過程は野原君到着までに済ませていた齋藤君は、見取り稽古とさせました。一人稽古では出来ない、味わえない直伝稽古を堪能して貰いました。

元立に打込む、兵法で遣い合う・・・実際に打つ、打太刀の気を感じ、攻めを受ける・・・思わず我慢出来ずに動いてしまい・・・叱責を浴びる野原君でありました。

人を相手にする難しさ、楽しさを堪能してしておりました。遠方から稽古に通ってくる直伝稽古の数の少なさを少しでも補おうとする彼でありました。その心意気は、全体の出来の良さに出ておりました。

自慢の一門、弟子への道を皆がぞれぞれに歩を進めております。正面でニコニコしながら見つめる廣川君も嬉しそうでありました。

兵法の後は、真剣での抜刀を行いました。これまた良き太刀筋、刃音が数多く観られ、聴こえておりました。これまた着実な進歩をみせておりました。試し斬り用の刀が研ぎあがるのが楽しみであります。研ぎあがりましたら一門で久々に巻藁の試し斬りに興じたいとおもいます。皆の見事な斬りが期待されます。

稽古の締めは、防具を着けての地稽古であります。大きくしかし鋭く振る事を意識し打ち込んで来る野原君でありました。彼なりの攻めを身に付け、機会を捉える事を知りいつの日か小生から一本を取れる日が訪れるでありましょう。楽しみであります。

基本打込の大きさの振りでは地稽古では、一本を取る事は無理であります。大きく振る勢いを失わずにしかも鋭く振る事を求めて貰います。威力を失わずに少し小さくまとめる事が急務です。一本良い小手打ちが出ておりました。今後のヒントになる打ちでありました。稽古後の感想でその点は言葉として伝えておきました。

夢中に成って懸って来ていた野原君は、やはり認識していなかった様です。少し驚いておりました。・・・言葉も確かに大切であります。

来月の稽古を楽しみにしております。

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