広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

4月第四日曜日稽古会

令和4年4月24日、ゴールデンウイーク前最後の日曜日稽古会を行いました。この日は、予てからの予定通りに大阪から野原君が出向いて参りました。6月5日の第27回宮島嚴島神社奉納演武大会へむけて、残り少なくなりました直伝稽古となりました。

最早梅雨の始まりを思わせるこの一週間の予報通りに湿気の多い一日で有りました。一人遣いを行えばすぐさま噴き出す汗を拭いながら基本刀法の振りを木刀にて繰り返す野原君でありました。少し手本を示し、言葉を添え、自得を促しました。

正面に向かい坐礼を行い、渡しそびれていたお年賀、嚴島神社のお守り、破魔矢、齋藤君からの預かり物を手渡しました。

先ずは何をおいても基本打込です。木刀での打込みを道場を往復しながら息の切れるまで行って貰いました。相懸けが入ると途端に踏込みが乱れ、腰が沈みます。床に平行の体の運びを求めました。打ち自体はかなり良く成って来ております。しかし真の一本は正しい体の運びを伴う事が重要です。意識を正して貰いました。

基本稽古を終えて、噴き出す汗を拭って貰い、冷茶で喉を潤し、本伝の太刀の直伝を行いました。

上泉伊勢守が日本伝剣法に一代革新をもたらした(斬り合い)の理を編み込まれた兵法の中の一つ一つの勢法の中に組み込まれた彼我との連動、攻めの遣り取り・・・その意味をこの場にて明かし、真の自得を求めました。先に動いては成らぬ事の意味を真に理解できた様でありました。打太刀に連れ従うその意味を・・・。

彼我との真の遣り取りを伝え、これが地稽古に同様に活かせるかも伝えました。知ってからが真の稽古です。無意識に働きが出来る様に、更なる精進を求めました。

濃密な師弟同行の良き時間を共有出来ました。

 

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