広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

4月第二土曜日稽古会

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令和四年4月9日、先週に引き続き土曜日稽古会を行いました。この日は現在月一ペースの弟子が出向いて参りました。会社及び家庭の都合で今の処その様に成っております。致し方のない事であります。現状で精進するしかありません。

一人遣いの様子を観ておりますと彼も現状を良く理解し自覚している様で、平素の一人稽古に励んでいる様子が見て取れました。しかし一人稽古では気が付きにくい処は言葉を添え手本を示して直伝を施しておきました。

木刀での基本打込では、これまた道場の床板の上でしか実感できない体の運び、足捌きに違和感を感じている様でした。体を真っ直ぐに運ぶ、それも自然な足捌きで・・・そこの処が如何してもスムーズな足捌きとはいかない様でありました。大波からの小波への移り変わりが不自然と成り小波ではなく少しザワついておりました。道場でしか出来にくい稽古もあります。

大調子で遣う兵法では、良き出来をみせておりました。合撃、二の斬りと良き手応えをみせておりました。しかし少し早く動きすぎる処は出ておりました。人相手の難しさであります。遅くてもダメ、早くても駄目・・・間に合う彼我一体の働きを求めての師弟同行を行うばかりであります。

一人遣いの抜刀は、全てに良き刃音を出しておりました。平素の一人稽古の奮闘ぶりが良く感じられました。これまた一人稽古では見失いがちな振りの大きさを求めました。先ずは大きく正しくであります。

稽古の締めの防具を着けての地稽古では、人相手の難しさをトコトン味わって貰いました。打たれながらそのイメージを持って帰って貰い、そこから何かを感じ掴み取ってもらうしかありません。そんなんな中でも惜しい一本がありました。何故に当たってもない打ちに(惜しい)との声が発せられたか・・・工夫して掴み取って欲しいと願っております。所詮自得しか術はありません。

お茶の一時に嬉しい報告がありました。入社11年目を迎え、日頃の働きぶりを評価され更に社内試験での好成績で新年度早々昇進と昇給を果たしたとの事でした。何より目出度い事であります。我が子の誕生が彼の人生の追い風と成っている様でありました。廣川君の喜びに満ちた祝いの言葉が道場内に響き渡りました。

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