令和六年3月23日、第四土曜日稽古会を行いました。先週は海上勤務明けの休暇中とはいえ、不摂生から目に隈をつけ、腑抜けた状態で道場に出向いて来て、逆鱗に触れ途中で稽古の相手をする事を拒否され、片隅で一人素振りに終始した齋藤君が少しは反省した様子で稽古に出向いて参りました。目の隈は綺麗に取れておりました。
しかしながら小生の怒りが全て納まった訳ではなく、稽古に出向く気迫と性根を正すべく、この日は師の位の見守る中での一人遣いに終始させました。正中段から体を進めながら満ちた気で振り被り、足を引き付ける事で面まで振り下ろす・・・この一観単純な動作の中に含まれる刀法の極意を如何に知り、身に付け、兵法や地稽古に活かすか・・・それをトコトン自覚させました。一点一画を疎かにせず、精緻を求めて道場の端から端までを遣い、延々と振り抜かしました。
振り被りにも確りと意識を持たせ、その意味する処と理想とする振り被りを目指して、其処からの足腰の連動から得物を振る・・・振りっぱなしにせず確りと意識を持った振りを目指す事をさせました。
一点一画を疎かにせずに時に言葉を添え、手本を示し、師の前での一人遣いは気が付けば三時間に及んでおりました。
一人遣いの難しさと、大切さを思い知らせる三時間でありました。