広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

11月第二日曜日稽古会

令和四年11月13日、昨日に引き続き日曜日稽古会を行いました。この日は仕事に子育てに奮闘中の小林君が久々に出向いて参りました。齋藤君ともほぼ三か月ぶりでありましょう、互いの近況を報告しあっておりました。

久々の道場の床板の感触を確かめる様に一人遣いをする様子を観ておりましたが、確かめ振りの為にどうしても振りにぎこちなさが出ておりました。身体全てを遣いきってない・・・肩関節を中心に振る、所謂ヒンジ運動に成っておりました。その際には言葉を懸けずにおきました。

打込み稽古が始まると一人遣いの時よりは、肘も使えてはおりました。しかしながら振込不足は隠し様がありません。木刀を持つ手に明らかな力みが出ておりました。手の力みは左肩の上がり・・・脇の甘さとなって表れます。そこで初めて言葉を懸けて指摘し、意識させました。この点は齋藤君も同じ・・・近々の課題であります。

基本こそ全て・・・これが無意識に出来ねば役にはたちません。

兵法では形を取り繕うのではなく、振り切ろうと言う意識は出ておりました。その気は良しとしました。先ずは大調子と言えども振り切る・・・これが大切です。形は作ろうとしては何にもなりません。遣い切る・・・これが大切であります。遣い切った結果・・・納まる。そうで無くては地稽古に活かされません。地稽古に活きてこぬ形稽古は無意味であります。

真剣での抜刀では、先ずは母刀を皆で抜き合いました。根幹に成る抜きを確りと抜き、振り込みをさせました。そして立合の残り三本を伝授しました。彼のみが遅れておりましたので。一日の長がある齋藤君は、兵法との整合性をもとめて抜き、振り込んでおりました。少しずつ様になってきております。

抜刀の稽古終了をもって小林君は子育てに戻って行きました。

稽古の締めの防具を着けての打込、地稽古は昨日の延長で齋藤君と行いました。打たせて貰える打込には自信を付けて来ている齋藤君でありました。その大きな体躯を活かした打ちに成って来ております。しかし、ややもすると体の運びが斜めに成り気味ですので注意させました。

地稽古と成るとその傾向が顕著と成ります。基本の打ちも活かしきれません。其処が打たせてくれる基本稽古と地稽古の違いであり、難しい処であります。しかし所詮地稽古で力を発揮できねば意味がありません。

確りと励んで貰います。真の剣を求めて師弟同行を行い、続けて行くばかりであります。

日記