広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

広島での六月二度目の稽古会

今回は宮本さんが急遽参加できなくなりましたので今週二度目の一人稽古としました。柳生先生から頂いた一人稽古の栞に則り制剛流抜刀の居合、立合の表、裏を連続で抜きました。抜刀の稽古を行っていると何時も思い出すのは過ぎし日、名古屋の小さな個人道場で一人伝承を受けた日の事です。どちらかと言うとそれまで世間では居合と称して抜手が一人納得してさも得意そうに抜くその太刀裁きに、はたしてそんな物が武道といえるのか?所詮剣舞、踊りではないかと懐疑的とも言える軽蔑的とも言える感情しか持ちえず抜刀に消極的な小生に真の抜刀その修行への道をお示し下さったのも柳生先生でした。師の何気ない所作に姿勢を正しその一挙手一挙手に水も漏らさぬ気迫で伝承を受けました。抜刀の稽古を行うときは何時も其の時の気持ちで抜くようにしています。それも其の時の教えを守り余人を交えず一人で抜くようにしております。抜刀を得意げに人様に見せては成らぬと言うことです。自己を見つめ自己を鍛える為のみに抜く。新陰流は兵法が本道です。広島柳生会では三学の下からに入ったあたりから少しずつ伝承していく積もりです。しかしながら他流の居合を行っている者には伝承しません。あくまで新陰流のみの修行に邁進している者のみに伝えるのが師の厳命です。その様に小生は承知しております。特に居合、抜刀にご執心の御仁には手順さえ覚えればことたりると勘違いしている者が多々おります。あるいは伝えられてもおりはしないのに盗みみて猿真似宜しく厚かましくも分を弁えず真似事をするもの者がおりますがまったく持って外道の所業と言わざるをえません。兵法においてもしかり、伝承されてもいない形(勢法)を勝手にまねるなど柳生会学規、規約に反するものです。之は広島柳生会では除名に値します。ゆめゆめ会員はお忘れ無き様に!その後今回は本伝の太刀を遣い稽古を終了しました。