広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

12月最初の日曜日稽古会


平成30年12月2日、12月最初の日曜日稽古会を行いました。この日は、先月の礼を失する者達の出入り禁止の後に邪気の祓われた道場に今シーズンの戦いを終えた小林君が、出向いて参りました。この度の騒動は、同年代の彼に取りましては、他人事ではなく、自身に何時降り懸かる事になるかもしれないとの危機感を持っての稽古参加であったようです。
左程にこの年齢の者達の不作法さは、一種筋金入りとでも表現した方が良い様な物であります。
無論、彼らより年長の者達も・・・似た様なものかもしれません。
この様な状況に廣川君がヤキモキしている気配が、道場には満ちておりました。好美君がおれば、この未熟な後輩達に何かと目を配り気を配り導いたでありましょう。
来月には、三回忌を迎えますが、今更ながらに失ったものが大きすぎます。

気を引き締めて、一人遣いに精を出す小林君でありました。基本打込みでは、いまだ敷き詰められたままの畳のせいもありますが、踏込みの度に体勢を崩す彼でありました。ここ数年の課題を未だ解消できずにおります。今一度、根本から正す事としました。
兵法に移り、本伝の太刀を遣い合いました。色々考えすぎずに踏込みに集中する事を求めました。どうしても考えすぎる彼の一種悪癖であります。
下手な考え休むに似たりであります。真の正しさを求めて只、遣い込むことを命じました。
正しさを求めて行を行えば、自然に道は観えて参ります。
最後に木刀にて剣道形の伝授を行いました。大正元年に編まれたこの形の中には、新陰流が入っております。その意味もあり又この形の素晴らしさは、弟子達にも伝えるべきと判断して、伝授する事と致しました。弟子達の真の上達の一助となれば幸甚で有ります。