広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

11月第二日曜日稽古会

平成29年11月12日、先週に引続き日曜稽古会を行いました。九州から帰ったばかりの永原君と長期出張をひかえた関戸君が出向いて参りました。小林君は、この日は最終戦を戦っております。彼のこのシーズンの締め括りの健闘を願いながらの稽古会でありました。
道場に入るなり、挨拶を済ませて早速に一人遣いに汗を流す二人で有りました。日々の一人稽古の良き取り組みが感じられる遣いっぷりで有りました。無論、看過できない処は一言添えて正しておきました。踏込みによる足の備え、遣いっぷりは確かに良く成って来ております。
座礼を行い、基本打込みに入りました。剣は、打って身に付けるしか術は有りません。この大切な時間を師弟共々熱く取り組みました。小生に取りましても弟子達の打込みを相懸けで応じる行は、一見単調ながらも味わい深い興味の尽きる事ない楽しい時間で有ります。只、打たせるばかりで無く元立を務めながら色々な攻めを施し、其の攻気を受けながら弟子達の自得を促す小生で有りました。有る者は倒れそうになり苦悶の表情を浮かべ、必死に喰らい付いて来ておりました。
兵法に移り、本伝の太刀を遣い合いました。最も当会が大切にしております三学では、夫々に一本、良き合撃の手応えが出ておりました。良きと言うよりは、彼らに取りましては、生涯一の・・・と表現した方が良いほどの手応えでありました。嬉しい事でありました。
演武でトリを務める勢法も最初から最後までを一連の遣いっぷりにて伝授いたしました。少し手に痺れを感じながらも必死に喰らい付いて来ておりました。まだまだ頼りない発声も次第に凛としたものに成って参りますでしょう。只々、其の熟成を期待して遣い合うばかりであります。
最後の居合の一手の伝授も行い、時間の許すまで真剣を抜き合い、本日の稽古を終了いたしました。
途中の一服の時間では、廣川君の写真の前に献茶をしまして、数日前のお参りのエピソードを披露しました。宮崎から送られてまいりました新米を持参したところ、お母さまが殊の外喜ばれた様子など皆、ニコニコして聞き入っておりました。