広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

お盆休み明け、最初の日曜日稽古会。

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令和元年8月18日、稽古会

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ながいお盆休みを終えて、最初の稽古会を行いました。各人夫々に御先祖、親族のお墓参りに出向き、夫々の御勤めを行っての稽古会でありました。呉から参加の齋藤君もこの度は、お盆の中日に小林君と共に廣川君のお墓参りに出向き、近況を報告しての参加でありました。

時期が来れば、当たり前の様に姉弟子のお墓にお参りをする弟子達の様子を嬉しく思います。一門は、家族同然…有り難い事であり、嬉しい事で有ります。

この日は、猛暑の最中で有る事は違いは有りませんが、湿気の高さにも悩まされました。その為に少し身体を動かすだけで流れ出る汗は半端では有りませんでした。

稽古前の一人遣いに精を出す齋藤君も懐の手拭いに手を遣る回数がいつも以上に多い様に思われました。

一人遣いの際に彼が何気なく取り組んでいた(和卜)の一手の付けて離さず・・・制する・・・其の事の威力を直伝致しました。手元を制され、身動き取れず、少しでも反撃しようとすれば、突き刺さって来る剣先の威力に肝を冷やした様で有ります。

座礼を行い、何時もの様に木刀にての打込みへと移行致しました。少し大人し過ぎるその性格の様に打ち自体に勢いが足りませんので、自身為りの鋭さを求めました。先ずは真っすぐの正面打ち次に順逆、相懸け返し、流しと蒸しかえる道場に涼風を導くように遣い合いました。

兵法に入り、本伝の太刀を先ずは心行くまで遣い合いました。無心に遣いながら、時としてフッと集中が飛んでしまい、目線が外れて仕舞う事を叱責し、遣い通す事、集中の継続、気の続きを求めました。

五本の太刀、九本の太刀を遣い通す事の困難さは無論ありますが、其の理想を求め続ける事を厳命致しました。試合勢法の新たなる一手を伝授し、この日のお盆休み明け最初の稽古会を終了いたしました。

蒸しかえる稽古の中の一服の時間・・・やはり話題に上がるのは、出入り禁止処分中の者の事・・・一門に加わり、道場内外の立居振舞に厳しい礼儀作法を求められ、山猿の如き不作法者から確実な成長を見せておりながら、人生の節目を迎えるにあたり、まるでその事が終着点で有るかの様な勘違いと思しき決定を成さんとしようとしている・・・それもただ一人の我儘な者に振り回されれ・・・彼の周りの者も含め何とも情けないかぎりである。真に新たなる人生を歩めるのか、今一度死んでしまうのではと思えるほど再考を重ね、間違いない人生を歩んで欲しいと願うばかりである。