広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

12月第二日曜日稽古会


平成29年12月10日、12月第二日曜日稽古会を行いました。この日は、来季への展望を模索している小林君が不安を抱えて出向いて参りました。幸いな時も不安に押しつぶされそうな時も稽古の時を迎えれば道場に出向き、ただ只管に竹刀を振り、木刀を振り、真剣を振るのみであります。そして打太刀遣太刀が向い合い、呼吸を一つとして勢法に没入するだけで有ります。ただそれだけの事ですが、其の事で丹が定まります。
基本打込みを呼吸の上がるまで打込み、暫し呼吸を整えて、兵法に入りました。
道場の両隅に立ち、無形の位にて呼吸法に没入し、勢法が始まりました。現在の小林君の心境其の儘に、浅い呼吸のままに位を取ったその入りを少し厳しく指摘致しました。手順だけを追う形は形に有らず。今一度、呼吸法の何たるかを考えさせました。
不安を抱えた時こそ呼吸は、深く有らねば成りません。呼吸法の一点に集中する事を求めました。
その甲斐が有ってか、最後に良き合撃の一打が飛び出しました。其の打ちの前の二の斬りに良き打ちを予感させる兆候は出ておりました。
入門当初から授けている事を実践する事の難しさをあらためて感じている小林君で有りました。
剣は常に行です。其れも一点一画を常に疎かにしない誠実さが求められます。実意丁寧であります。
心地よい…木刀の打合う音を余韻として本日の直伝稽古を終了いたしました。
その後は・・・今一つの稽古の場に出向き、二時間ばかり、これも又呼吸法の修業に勤しみました。