広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

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9月最初の土曜日稽古会

令和元年9月7日、先週日曜日稽古会に引続き9月最初の土曜日稽古会を行いました。

各地から稽古に飢えた弟子達が万障繰り合わせて出向いて参りました。残暑厳しい道場内の熱気を物ともせずに先ずは噴き出る汗を拭いながら一人遣いに精を出していました。其れを観るとはなしに観ながら自然と木刀を添え、言葉を添えて一言アドバイスを送りました。阿吽の呼吸で交わされる師弟の魂の遣り取り・・・稽古の醍醐味の一つであり、互いの磨き合いでもあります。

座礼を行い、正面の廣川君に各人が夫々に挨拶し、先ずは木刀にて打込みを行いました。各人各様に次第に木刀どうしを打ち合わせる音が、確かに良く成って来ております。それは取りも直さず手の内が良く成って来ていると言う事であります。無論、時には僅かな力みが出ますが・・・間髪を入れず巻いて・・・知らしめました。…苦痛に顔をしかめながらも納得の様子でありました。

この日は、来週14日からの栃木遠征(模範演武)を控えた一日でもあり、初めて遠征の相手をさせる永原君との最終稽古の日でもありました。その為に兵法は模範演武で打つ三本の勢法に集中する事と致しました。

必然的に伝承の途中の者に取りましては、続きとなりました。一気に伝えられる勢法に見入り、一人遣いを命じられ、覚えの悪さをなじられ・・・懸命に取り組んでおりました。何事も別物として観ておるから混乱するのです。基本は一つ・・・根幹になる物を確りと持っておれば見て取る事が出来るのです。

途中、暑さと平素の仕事疲れで少々気分が悪くなる者も有りましたが、5時間余りの稽古を集中して遣り終える事が出来ました。

いよいよ14日から片道1000キロの道程を要する車での遠征です。先ずは安全にそして気一杯の演武を永原君と共に行ってまいります。