広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月最初の日曜日稽古会

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10月6日稽古会

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10月6日稽古会

令和元年10月6日、10月最初の稽古会を行いました。この日は、少し体調を崩していた小林君が、稽古に飢えた様子で出向いて参りました。シーズンに入っての激務と天候不順も重なり心身のバランスに不調を感じていた様ですが、この日は先ずは全体稽古の前の一人遣いに心地よさそうに汗を流しておりました。

永原君も何時もの様に彼自身のルーティンをこなしておりました。一本一本に心込めて着実な上達を目指して・・・そのように励んでいると信じております。

足の捌きに少し意識を与えて、心身の安定に工夫を求めました。

座礼を行い、基本打込みに入りました。直実に足捌きは軽快に成って来ております。指先まで気を行き渡らせる様にその形に少しの意識を与えました。小林君の僅かな拳の沈みにも自身で気が付く様に喚起しました。

順逆に移行すると明らかな歪が出ておりました。振り回さぬ様に正しい体の遣い方を求めました。そして相懸からの返し流し・・・相懸は常に元立として手本を示していますが・・・それが伝わって無い阿呆が一人・・・視覚として見えていても心に感じていなければ、観えていないのと一緒です。さらに遣太刀として遣い方を所望するなど・・・不作法にも程が有る…あとでキッチリと一喝しておきました。

何時まで経っても軽率軽薄な事であります。そろそろ見捨てて仕舞おうかとも・・・本気で考えねば成らぬかも知れません。左程に此の同世代の者達の躾の無さには驚かされます。・・・の顔が見てみたい。一昔前ならこの様な愚痴の一つも出て来たかもしれません。我慢、我慢の師の位であります。

兵法に入り、本伝の太刀を一本一本、気を込め今日只今の気持ちで遣い合いました。掌中の珠を磨くが如く遣い合うこの一本の何と清々しい事か・・・これが有るから見捨てる事は・・・。阿呆君の合撃も久しぶりとは思えぬ良き手応えが確かに有りました。

良き直伝稽古の一日で有りました。しかし無論見過ごす事の出来ぬ事には・・・言われねば判らぬ戯け者には、稽古後の反省メールを待って、一撃を与えておきました。案の定・・・指摘されねば全く気が付いておりませんでした・・・日常が思いやられる戯け者の弟子であります。

そろそろ、人と成れ!・・・喝!