広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

二月大竹での稽古会

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二月最後の稽古会は道場の関係上、大竹の武道場での稽古会となりました。今月は八日に野原君との直伝稽古を行なっておりますので二度目の大竹での稽古で有りました。二月も終わり近くになりますと随分と暖かい日差しを感じる日も増えて参りました。暖房の無い大竹の道場では有りましたが基本稽古に入りますと少しの時間で身体が熱く成って参りました。特に汗っかきの永原君は稽古を始めて直ぐに手元が熱を帯びてくるのを感じました。


道場を縦に真っ直ぐに使っては五月の道場よりは手狭で有りますので斜めに遣っての基本稽古でありました。まだ体調が官治しない好美君は見取り稽古に終始すると思っておりましたが道場に入ると身体がウズウズしてきたのか平服のまま稽古に参加して参りました。お腹に響かぬように最初は摺足で基本打込みを繰り返しておりましたが興が乗ってくると自然に踏込みに変わっておりました。遣り通した後はお腹に残る衝撃に少し顔を歪めておりましたが爽快感の方が遥かに勝っていたようで久々の稽古が出来たことに満足感を漂わせておりました。永原君は随分と打ちが確りしてまいりました。勿論高める精度はいくらでもありますが、毎回良き手応えが感じられます。剣は体捌きにに尽きますので、真の体捌きを求めて何処までも求めて行って欲しいと願っております。順逆で如何しても顔が従いて行ってしまいます。左右の入れ替えと共に目付が変わらぬ工夫が急務です。これは平素の取り組みで充分に行える処でありますので日常の中で確り取り組む事です。道場の中だけでは剣の修行とは言えません。


兵法は伝授してある処を総て遣い合いました。試合勢法は随分とそれらしく成って参りました。本伝の太刀程の味わいは無いとはいえ、体と練り技を練り先の気を養うには欠かせぬ勢法で有りますので毎回数本は呼吸の尽きるまで遣い合いたいものであります。平服の者も三学の二勢法と後雷刀に臨み、久々の手傷を負いながらも得難い手応えを掴み又してもニンマリとしておりました。その後は確りとお茶の席にヘタリ込んでおりました・・・と思えば思いだした様に鏡に向かい一人竹刀を刀を振っておりました。確りと剣の虫が育っておるようで有ります。良き事であります。永原君の返し流しも少しずつ様になってきております。先ずは基本の延長で遣える様になり、それに従い打太刀の打込みが鋭さを増し又それに触発されながら使太刀の遣い方も上達し、地稽古にも遣えるように昇華してゆくのが道であります。確りと求めて参りましょう。


最後に抜刀を平服の者は鏡を相手に、他の者は相手に対して抜き合い稽古を終えました。平素よりは時間が押しておりましたが確りと皆良き手応えを得た稽古会でありました。少し時間が早く終わらざるを得ませんでしたので、久しぶりに山賊での反省会と致しました。相変わらずの賑わいで有りましたが確りと山賊焼きを皆で堪能到しました。