広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

2月第二土曜日稽古会

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2月8日、稽古会

令和二年2月8日、二月第二土曜日稽古会を行いました。数日前頃からやっと冬らしく冷え込んで来たこの頃であります。初雪も見られ、寒稽古らしく成って参りました。

道場に入るや直ぐに白の剣道着・袴に着替えて、一人遣いで体を温め、一汗流す弟子達でありました。平素の一人稽古の様子を感じながら本日の直伝稽古の感得をそれとなく感じている小生でありました。

静かに呼吸を一つとし座礼を行い、稽古に入りました。木刀による打込み稽古で、やはり一人遣いの時に感じた正すべき処が現れておりました。体の運びの不足、其処からくる身体の遣い方の縮み・・・硬さ・・・何度も打込ませながら真の遣い方、手応えを求めました。一朝一夕に身に付くものでは決して有りませんが、求めなければ又身に付く筈もありません。強く意識させ、夢中になって行わせました。所詮無意識に出来ねば、物の役にはたちません。頭で考え遣っても無意味で有ります。基本稽古が基本稽古の為だけの物では、本末転倒であります。実践に活かせねば基本稽古の意義が有りません。

木刀にての基本稽古を終えて、蟇肌竹刀での兵法へと移りました。硬い木刀から撓りの有る蟇肌竹刀を遣い、真の形を求めて打ち合いの形の中に伝えられている術理を知り、我がものとする為に、

日記

時に雑念を振り払い、無心の状態を求めて遣い合いました。勝口ばかりに気を向ける事無く、その前・・・大切な処を少し言葉を添えて伝えました。地稽古に真に活かされ、活かすために。形稽古と地稽古が一つで無ければ意味がない・・・この当たり前のことを実践する為に、この日も形稽古に先ずは心を砕きました。

その後、真剣にて制剛流抜刀を抜き合いました。これも又母刀を心を込めて・・・地稽古と一つとするべく抜き合いました。

稽古の締めは、無論防具を着け、竹刀を遣った地稽古であります。まだまだ五里霧中の中の弟子達では有りますが、新陰流の形を如何に地稽古に活かすかを手探りながら求めている弟子達でありました。打たれながら無意識で振るった竹刀が、惜しいと小生に発する事をさせる一場面もありました。力が違い過ぎても立ち向かえば、一矢を報いる事も有り得るのが、剣であります。逃げてばかりでは、何も得る物は金輪際有りません。雷の刀・・・その一撃を喰らいながら雷刀ばかりと思っていた事が、中段でも・・・眼を白黒させいる弟子達でありました。本日は、少し言葉を添え過ぎたかも・・・自得の邪魔をせぬ様にせねばと・・・反省!