広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月第二日曜日稽古会

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制剛流抜刀

令和二年10月11日、日曜日稽古会を行いました。この日は、小林君が久しぶりに出向いて参りました。コロナ騒動の中で少しづつ観客も入れてのレース(スーパーGT)が行われる様になり、土日の稽古が不足している小林君であります。道場に到着すると時間を惜しむ様に一人遣いに精を出しておりました。素振りを繰り返す様を観ておりますと突如として繰り出す面打ちからの送り足(連れ足)の捌きが何故にか軽やかに成っておりました。実際の稽古不足が補われている様子でありました。

基本打込稽古では、平生より時間を懸けて行いました。疲れて来ると顔をだす課題に必死に取り組ませました。小手打ちに思わぬ鋭さを見せておりました。

手の内が硬くならぬ様に、見えぬ剣先に意識を持ち、見えぬ処も観える様に・・・基本稽古の中に尽きぬ、求めるべき事が多々あります。極意は基本の中に有りです。

真剣を遣っての抜刀では、別物に成らぬ様に行わせました。兵法、抜刀、地稽古は一つであります。三位一体の稽古を求めました。

地稽古では、少しずつ先の気が出て来ておりました。それは先打に現れておりました。基本稽古の延長で彼なりの鋭い小手打ちも出ておりました。無論、一本には至りませんが、可能性を感じさせる物はありました。面打ちに惜しい素直な一本がありました。本日の収穫の一本でありましょう。

汗だくだくに成りながら、どの様にして打たれているのか・・・必死に求めている気配が、彼の目の色から感じ取れました。何れの日にか彼から一本を取られる日が来る事は間違いないと感じながら・・・最後の面を打ち据えて本日の稽古終了と致しました。

日記