広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

7月第四土曜日稽古会

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7月24日

令和三年7月24日、第四土曜日稽古会を行いました。先週の日曜日に二回目のワクチン接種を終えて、自粛明けの稽古会と成りました。結果的には、自粛は必要無かったのではと思える副反応が何もおこらなかったこの六日間でありありました。

長期出長中の齋藤君が、この日も勤務の間隙を縫って岡山から駆けつけて参りました。この日を境に勤務の都合上稽古を一か月離れる事になるとの事で、寸暇を惜しんで一人遣いに精を出しておりました。この日も言うまでもなく・・・暑い一日でありました。

坐礼の際に先週大阪から稽古に参加した野原君の土産を手渡し、入門丸6年のこの月を迎え、七年目に入る齋藤君に段位の允許の旨を伝えました。喜びの溢れた表情で有りました。海有り山ありのこの六年を彼なりに頑張り、必死に喰らい付いて証であります。愛の鞭とは言え、顔面に拳を叩きこんだ事も一度では有りませんでした。数限りないと思えるほどの粗相をして来た彼であります。その度毎に容赦のない叱責、時には・・・。その試練を彼なりに喰らい付き現在に至りました。ここ一年で第一期目の上達期を迎え、剣に取って最も大切な礼も少しづつ身に付き、この日を迎えた事を師弟共々喜びました。

あらたなる気分での修行を開始しました。基本打込の場に立った瞬間の彼の顔つきは、段位を伝授される事をしった剣士としての顔つきに成っておりました。良き事であります。

基本打込(木刀)、兵法、真剣での抜刀、そして防具を着けての地稽古・・・五時間に及ぶ直伝稽古で有りました。今年の宮島嚴島神社奉納演武大会で、初めて(三学円の太刀)を遣う予定の彼の其れは、その場に立つに相応しい物に成って来ております。更なる上達を求めて稽古を重ねて参ります。抜刀では、踏込みからの連動において少し踏込みの勢いを持て余し気味でありました。真剣で振ろうが、木刀、竹刀で振ろうが、別物と成っては本末転倒。すべて同じとして振り切る。それも確りとした踏込みを伴い。そこを離れて剣は、有り得ません。真の連動を求めの修行の日々が続きます。

地稽古では、基本の面打ち、小手打ちと可成り鋭さが出て参りました。その打ちが一本、地稽古でも出て、指をかすめた打ちが一本ありました。其処からの連打、連撃の無い処が惜しい処でありました。先ずは最初の一歩、一打であります。次までの工夫検証を課しました。

出し尽くした汗を拭いながら心地よい、涼感さえ感じる稽古後の一時でありました。

日記