広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月最初の日曜日稽古会

令和四年10月2日、昨日に引き続き10月第一日曜日稽古会を行いました。この日はコロナ対策を厳しく設定している勤め先の対応の為に久しく稽古参加が難しかった永原君が出向いて参りました。

朝夕の涼しさと裏腹の日中の暑さの残る道場の床板の感触を早速に楽しむ永原君でありました。平素の一人稽古では出来ない道場での一人遣いを黙々と行っておりました。懐の手拭いで汗を拭事も度々でありました。

坐礼を行い、木刀での基本打込を行いました。元立に対する打込は一人稽古では出来ません。その為に久しく稽古を離れておいた現象がでておりました。人を相手にする事で僅かな力みがその打込みには表れておりました。木刀を通して感じるその僅かな力みが無くなるまで打込みを続けました。人を相手にしか出来ぬ稽古があります。

打込みを続ける事で取り戻した調子は、兵法において良き効果を醸し出しておりました。一つの形を遣り終えた感触は良き物でありました。少し稽古を離れていた事での曖昧な点は指摘し、修正を求めました。

真剣での抜刀では、基本刀法での順の振りに時として太刀筋の狂いが出ておりました。これが両手太刀の難しさであります。自由に成る事で僅かでも右手が勝ちすぎると太刀筋が狂っていまいます。右手は遣っても主は左であります。振り込んで貰うしか術はありません。

立合を五本遣って貰いました。足腰刀の連動を目指し、何度も抜き、振って貰いました。

稽古の締めの防具を着けての地稽古では、小手打ちに稽古不足の歪がでておりました。面打ちの様に打てないのが小手打ちです。低い位置にある小手を正しく鋭く打つ事の難しさであります。形稽古、抜刀で身に付けつつある技を打ちを地稽古で活かす・・・これが剣の稽古です。

真の剣の道を求めて師弟同行が続きます。

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