広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月最後の土曜日稽古会

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10月31日

令和二年10月31日、10月最後の稽古会を行いました。早いものでこの日で10月も終わりです。随分と朝夕の涼しさも増してきた昨今であります。稽古が始まる昼過ぎに成りますと日差しも増してきて木刀を振る度に身体の芯から汗が噴き出して参りました。用意したお茶は、やはり冷茶で正解でした。

会社の都合で少し間隔が空いた若者が、道場での空白を埋める様に一人遣いに邁進しておりました。道場を往復する素振りを繰り返しながら流れ出る汗を拭う回数が増しておりました。

正面に座し、静かに呼吸法を共にし合気を高めました。先ずは木刀による打込み稽古であります。連れ足(送り足)の捌きは、軽やかに成って来ております。しかし、少しそこの処に重点を置いているのか、踏込みの音が響いておりませんでした。本末転倒の処を正しました。剣の根幹に関わる処でありますので、捨て置けません。勘違いせぬ様に言葉でも正しました。兵法も居合(抜刀)、地稽古も踏込みあっての剣であります。思い違いをせぬ様に今一度性根に入れさせました。

踏込み、一生であります。

兵法、抜刀においては踏込みに意識は入っている様でしたが、そこからの連動に少しムラがでておりました。気のこもった踏込みからの正しい、自然な連動を何処までも求めて行くが修行です。頭で考えても何もなりません。十太刀でやっと心地よい踏込みからの連動が出ておりました。

初太刀から出ぬまでも求める志が必要です。常にその事を忘れぬ様に、基本稽古からその気持ちを忘れぬ様に今一度厳命しました。

コロナ禍での平生の手指消毒の影響からでありましょうか、手指の酷い荒れ(若者の)・・・この日の確認でも、右手がまだまだ回復してなく、防具を着けての地稽古は、今少し見送る事としました。処方している薬の変更も医者に相談するように伝え、この日の稽古を終了しました。

日記