広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

4月第三日曜日稽古会

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令和三年4月18日、4月第三日曜日稽古会を行いました。この日は、コロナ騒動のせい・・・で稽古間隔のあいた永原君と、レース開幕戦を終えた小林君が出向いて参りました。二人は久々の再会に、言葉を交わしておりました。

一人は久々の道場の床の感触を早速に楽しんでおりました。今一人は、レースの反省を含め、その後の師の位からの伝授を噛みしめながら黙々と木刀を振り続けておりました。

彼らに取りましては、連休前最後の稽古になりそうでありましたので、坐礼の時に一言訓示を添えておきました。稽古に臨む心構え、日常の過ごし方等々・・・。

夫々の心にどれだけ染み込んだかは・・・稽古、日常の様子を観ていれば判ってきます。・・・判って無き時は・・・。

坐礼後は、先ずは木刀にての打込み稽古であります。床の上での稽古不足は、足捌きの音に現れます。言葉を添えて自覚を促しました。今一人は、初太刀から気一杯の打ちを仕様としている事は、伝わってきました。先ずは、第一段階としては、良しであります。しかし、まだまだ踏込みに加減を感じる・・・何事も一足飛びには出来ぬ物であります。職業病とも言える・・・燃費を意識する性癖は・・・中々に手ごわい・・・。

兵法に入る前に、基本刀法の内の形の中では、省略された刀法の伝授を行いました。嶺谷と遣いきる事に体のバランスを崩しあるいは、手の内の違和感に四苦八苦しながら汗を流しておりました。伝授の先行した小林君は、可成り良き刃音をたてる様になってきております。稽古は、嘘をつきません。もともと基本打込は充分に行わせてきておりますので、直ぐにコツを掴むと思います。

兵法では、稽古間隔の空いた者は、やはり合気の部分で僅かな違和感が生じるのは・・・致し方の無き事でありましょう。間隔を空けない稽古がやはり大切であります。課題点も少し希薄に成っておりました。そこは、忘れては駄目であります。

小林君は、一本目の合撃、二本目の二の斬りと日頃からの意識付けの良き手応えが出ておりました。最後の合撃は、決めようと意識しすぎてブレて…弾かれておりました。少しでも力みが入っては勝てません・・・真の脱力を求めての稽古が必要であります。

抜刀では、木刀で行った基本刀法の実践を真剣にて求めました。之も一日の長のある小林君は、かなり良き刃音をたてておりました。しかし、二人共に順勢に小首を傾げておりました。逆勢の方は良き刃音をたてておりました。跳ね上げの太刀筋は、回を重ねる程に物にして来ている様でありました。この後の振り込みによって、柔らかさが出て来る事でありましょう。

稽古の締めは、防具を着けての地稽古であります。二人共に夢中に成って懸って来ておりました。無論、まだまだ成す術も無い状態ではありましょうが、少しづつ打たれ方が様に成ってきております。只打つだけでなく、我慢する事を自然に覚えて来ております。しかし・・・何時の間にか壁板を背にしている自身に気が付き・・・ハッとしていた小林君の様子が印象的でありました。兵法の中で位攻めに良き手応えを醸し出していた彼であります・・・まさか地稽古で自身が遣われいると気が付くのに・・・稽古後までかかるとは・・・思いもしなかった様であります。攻めらていると感じる事無く・・・道場の中央にいた自分が、何時の間にか壁板まで追い詰められていた・・・追い詰められた思うことなく・・・踵が壁板に当たって気が付いた・・・夢の中にいる様な間隔でありましたでしょう。

時間の許すまで地稽古行い、締めの打込みを行い、本日の稽古を終了としました。

日記