広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

令和四年1月、新年初稽古会

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1月15日・・・初稽古

令和四年1月15日、新年初稽古会を行いました。平生の道場が取り敢えず今月末まで使用出来なくなりましたので、神社のお社をお借りしての初稽古と成りました。この日は、岡山へ出張中の齋藤君が休暇を利用して出向いて参りました。新年初稽古は、齋藤君との直伝稽古と成りました。

ここ暫くの雪模様の影響でこの日も寒い午前中でありましたが、昼からは少しは日差しが戻っておりました。しかし木陰の中の社でありますので可成りの冷え込みでありました。そんな中の初稽古で有りましたが、身体を動かし続けるしか体を温める術はありません。ここぞとばかりに齋藤君には振り込んで貰い、或いは木刀にて基本打込を真の一本を求めて数多く打ち込んで貰いました。新年早々、鋭さを増してきた彼の打ちで有りました。徐々に心地よい刃音が聴こえて来ておりました。

初兵法では、昨年来の稽古の実りが確実に成って来た趣を醸し出しておりました。更なる向上を求めて打突の更なる精度を求めました。捉えるべき機会、打突部位の更なる理解・・・得物の操作の精密さ・・・次から次へと求める要求、指摘は高く成って参ります。

暫し温かいお茶で一息入れて、その際に彼から質問のありました呼吸法の先ずは、座しての基本呼吸法を伝授しました。段階を積んでの方法も伝え、正しい取り組み方を求めました。どれだけ物に出来るかは彼次第で有ります。自得有るのみです。その後、真剣での抜刀を行いました。真剣の重たさに少し負け気味で、振り込んだ時に拳が沈み気味で有りましたので、重点的に正しました。之では剣先は走りません。次第に真剣での走りが良くなって参りました。特に切り上げは、良き刃音を醸し出しておりました。後は主と成る袈裟斬りであります。来週は稽古に来れない様ですので、その間確りと一人稽古で振り込んでおいて貰います。

初稽古の締めは、防具を着けての地稽古であります。この稽古に成ると寒さは何処かに吹っ飛んで仕舞います。これまた昨年来からの稽古が実を結びつつあり、打たせて貰える基本打ちは、大変鋭くなってきております。良き打ち込み音を響かせておりました。それが地稽古となると・・・撃たれ込まれ稽古・・・サンドバック状態と成って仕舞います。剣攻め、気攻め、体攻めと三殺法を遣われ打たれ続けるしか術無し・・・稽古後の講話の際に剣攻めの妙を直伝しました。さて何処まで理解し、何時少しは身に付ける事が出来るか・・・楽しみに待っておきましょう。

良き三時間余りの稽古始めでありました。

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