広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

4月第一日曜日稽古会・・・齋藤君出航前最後の稽古

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令和四年4月3日、昨日に引続き4月最初の日曜日稽古会を行いました。この日は、齋藤君の海上勤務前の最後の稽古会でありました。昨日に引続き時間を惜しむ様に稽古前の一人遣いに没頭しておりました。自身の近々の課題を彼なりに強く意識している様でありました。

正面に座して呼吸法を共にし黙想している際には、廣川君に出港の報告をしている様でありました。(体調に気を付けて元気に帰ってきなさよ)と語りかけられている様でありました。

木刀での基本打込では、彼の近々の課題であります、ややもすると僅かに右手主体となり左肩の上がる処を言葉を添えて何度も正しました。特に疲れて来ると顕著に成ります。疲れた時こそ右手を脱力させるように何度も打込みを繰り返しさせました。順逆の太刀筋の歪みも今一度認識させました。基本こそ全てであります。時間は幾らでも懸けて身に付けて貰います。

兵法では、本伝の太刀は回を重ねる事に着実な進歩をみせております。更なる高みを目指して次なる課題を与えました。中段の4本を伝授し、その理解と自得を求めました。形が形だけに成らぬ様に地稽古に活かせような取組を求めました。

おそらく二か月余はその間手にする事が出来ないであろう真剣の感触を慈しむ様に何度も愛刀を振り込んでおりました。時に刃筋太刀筋を乱して愛刀からお目玉を喰らっておりました。刀は何処までも心地よく振ってやらねば刀は言う事をきいてくれません。

最後は元気に帰ってこれるように防具を着けての地稽古で面に小手に胴にそして突きにと存分の気を入れておきました。

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