広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

7月第五土曜日稽古会

令和四年7月23日、第五土曜日稽古会を行いました。この日は、大阪から野原君が出向いて参りました。レースシーズン真っ盛りの小林君も二週間ぶりの参加と成りました。

この日は、やっと梅雨明けと言って良い天候でありました。気温は可成り上がりましたが、時折裏山から吹きおりて来る風は、心地よいものがありました。

先ずは、野原君の到着を待つ間に、小林君の木刀による打込みを受ける事としました。まだまだ上半身の力に頼る処がありますので、踏込み足の高さを意識させ、体の運び其処からの踏込みの力を実感させました。僅かに高く上げる踏込み足からの踏込みその連動に少々驚きの様子の小林君でありました。身体の運びも自然に伸び、別物の感触を得た様であります。

後はこの感触を我が物とするべく繰り返し稽古を如何に数多く行う事が出来るかであります。直ぐに忘れてしまい、速さだけを求める悪癖を如何に克服できるかであります。正しさを飽きる事無く繰り返す者にしか会得出来ない事があります。知る事と身に付ける事は別物です。愚の如き誠実に無心に繰り返すしかありません。

そうこうしている内にやはり少し遅れ気味の、野原君が到着しました。これ又何時もの様な到着時間の遅れであります。遅れる事が当たり前とでも思っている彼に今少しの自覚を求めました。7時半には出たのですがと宣ぬ彼に呆れました。其れで遅れるのですから、もっと早く出るしかありません・・・考える迄もありません。皆12時には道場に来ているのですから。

一人遣いの段階から彼の独り善がりの悪癖を正す事と成りました。直伝で伝承している筈が、観て取る事の苦手な彼は独り善がりの所作を勝手に行っており・・・信じがたい事を行っている事が判明し・・・論外であります。

遠方にいる為に直伝稽古が他の者よりは少ないハンディはありますが・・・もっと写し取る感性を求めました。

基本打込、兵法、抜刀と時間の許すまで行いましたが、到着の遅れは地稽古に影響して、本日の地稽古は無しとしました。

そんな中でも稽古を続けている成果は確実に出て来ている二人であります。昨日より今日と自身の歩みを着実に進めて、真の剣を求めて歩み続けて欲しいと願っております。

日記