広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月最後の日曜日稽古会

令和四年10月30日、10月最後の稽古会を行いました。コロナ第八波突入の様相を呈してきた中でその間隙を縫う様に永原君が出向いて来ました。隣の県からの参加でありますので来月辺りから参加が危ぶまれる事態と成っております。

その様な心配も有りはしますが、先ずは本日の稽古を存分に師弟共々楽しむ事としました。一人遣いの様子を観ながら少し言葉を添えて正す事としました。兵法で体を引く時にややもすると手元が体に近く成りがちです。正しい位を保つ事を厳命しました。

坐礼を行い木刀による打込稽古を行いました。身体の運びの勢いは良い感触でありました。その分、打ち抜けの際に身体の運びがやや左にズレル傾向が観えました。正しく身体を真っ直ぐ運ぶ事を求めました。体捌きが精密に出来ねば剣捌きも出来る筈も有りません。先ずは正しい正確な体捌きを目指します。

兵法では附けて離さない工夫を求めました。ややもすると制した状態を保てぬ事が多々あります。求める勝口を今一度確認し求めさせました。攻撃一辺倒では思わぬ反撃を喰らいます。

真剣での抜刀では立合の表裏を抜き合いました。兵法との整合性を求めました。抜刀と兵法が別物と成らぬ様に。あく迄も一つの物として修行を重ねて参ります。

そして稽古の締めとして行った防具を着けての地稽古では、兵法と抜刀での稽古を打合いの中で活かす事を念頭に置いての稽古を行いました。竹刀で行う打合いではややもすると斬る事から外れた打ちになる帰来が無きにしもあらずです。打つ事は斬る事であるとの意識をもって遣わせました。そして斬る太刀は守る太刀の実践を求めました。守る事が出来ねば、打たれに行くような物であると思い知らせました。打たれながら覚えて行って貰います。

之までの稽古では噴き出していた大量の汗もこの日は僅かな物と成っておりました。然程に気温の低くなって来た昨今であります。今年の冬はもう其処迄来ております。

日記