広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

11月第四土曜日稽古会

令和四年11月26日、第四土曜日稽古会を行いました。今回の稽古で休暇が終了する齋藤君が出向いて参りました。この日の稽古が年内最後と成る可能性がありますので、時間を惜しむ様に先ずは一人遣いに精を出しておりました。6月の宮島嚴島神社奉納演武に初めて参加して、神様からのご褒美を頂いた様なその後の上達の様子をこの日の一人遣いでも確りと発揮しておりました。

一本一本の振りは鋭さを増し、心地良い刃音をたてておりました。踏込みも強く、体の出も良く出る様に成っておりました。しかしそんな中でも鋭く成った振りを制御出来ずに体の反りでバランスを取ろうとする嘗ての悪癖が顔を覗かせましたので即座に声を掛けて指摘し、認識させ、ヒントを与えて正させました。コツは掴んだ様でありました。

木刀による打込み稽古では、課題を良く理解し、取組んでおりました。しかし時間を経て来ると手の内に力みが僅かに生じて来て、手の形が崩れて来ておりましたので、言葉を添えて認識させました。打間を少しでも遠く取ろうとする体の運びを意識した様子には関心しました。確実に上達への道を歩んでおります。

兵法では今年最高と言って良い合撃がでました。之までの精進が確実に実を結んでおります。褒めておきました。

真剣での制剛流抜刀では、立合を抜き合いました。これも基本打込、兵法に連動して確実に良く成っております。術理を良く理解し、人相手に遣う事を忘れぬ様に厳命しました。立合の後に基本刀法を振り込みました。所詮基本刀法の精度が上がらねば、居合も何もあった物ではありません。真剣での会話を命じました。

本日は、齋藤君に取りましては四回目のワクチン接種の後でありますので、大事を取って防具を着けての地稽古は無しとしました。すこし怠さが残っている様でありましたので。

明日からの勤務開始以後の状態では本年最後の稽古となりますが、良き太刀筋が出た処で稽古終了としました。良き刃音の余韻を残しての稽古終了でありました。

日記