広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

七年前のこの日・・・第20回宮島嚴島神社奉納古武道演武大会

廣川君生涯最後の演武

令和五年7月3日、七年前のこの日は、第20回宮島嚴島神社奉納古武道演武大会の開催日でありました。例年6月第一日曜日が恒例であります当大会が、唯一一か月遅れで開催された記憶に残る大会でありました。

この頃から地球温暖化の影響で7月3日と言っても最早夏真っ盛りの陽気でありました。考え得る暑さ対策を行い、水分補給に気を配り、初めて涼をとる取る為に冷えたオシボリを用意し、大会途中で休憩を入れた記憶に残る大会でありました。

そして当会に取りましても廣川君の生涯最後の演武と成った忘れ得ぬ大会であります。四年近くの闘病生活を送りながら、体調を観ながら稽古に出向いて参り、この日の演武を迎えました。本来なら木刀で行う(燕飛の太刀)ですが、万が一を考慮して愛用の蟇肌竹刀で行いました。闘病の苦しさを稽古出来る喜びで乗り越えて来た廣川君の生涯最後の演武は、強く我らの心に刻まれた見事な演武でありました。

42年の生涯を燃え尽くした如く、その6ヵ月後廣川君は一門に看取られながら静かに旅立って行きました。合掌

日記