広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

村山さんとの稽古再開

いよいよ数ヶ月稽古を離れておりました村山さんとの稽古を再会致しました。三度の脳腫瘍の治療を乗越え地稽古、剣道形をあるときは剣道形のみをその時その時の体調に合わせ続けて参りましたが、昨年末くらいからその治療の影響によると思われる両眼の視力の低下が進み、形稽古のみも行うことが困難になりました。


数ヶ月前より片方ずつの手術に踏み切り、見事に今回もその難事を乗り切り、両眼の視力の回復を得ました。視力の低下が進んできた折より車の運転をひかえて徒歩で道場まで通ってきておりましたが、再開の今回は奥様を助手席に乗せご自身で颯爽と車を運転し道場に乗り付けてお出でになりました。


車を降りて道場に入ってくるその足取りは軽やかで颯爽としておりました。顔の色、表情も晴れやかそのもので稽古を再開できる喜びは全身に溢れておりました。


九歩の間で向い合い、相上段に構えるその気勢は稽古を休む前とは別人の趣がありました。体調が万全でないときには行おうとしても出来なかった呼吸法も今回はしっかり行う事が出来、形を打ち終わった後には、村山さんが渾身の形を打つことが出来た時のみにだす深い深い将に深呼吸を確認できました。いつ以来の事でしょうか!


しばらくは剣道形のみ行い、主治医の許しがでしだい地稽古も再開したいと思います。