広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

2009年博多での定例初稽古会

博多での2009年初稽古会を行いました。前日から九州に入り斯道の先達であります英信流宗家の清水先生をお訪ねし貴重な体験談をお聞きし、今だ日々自問自答を繰り返しながらの求道のご様子に自身の修行指導のあり方を重ね合わせ心に染入る時間を過ごす事ができました。帰り際に昨年来よりご自身の50余年の及ぶ稽古日誌を纏められた遊剣録を頂戴し、精読し当会及び自身の宝とするべく意を決しました。


稽古前に大坪氏と今回の九州行の今ひとつの重大使命であります中山先生への家宝のお引渡しを無事終える事が出来、安堵と達成感の高揚を感じながら稽古場に赴きました。(少々時間を費やしすぎ一時間の遅刻となってしまいました)


各人夫々に抜刀、木刀による素振りにて身体を解してもらい早速勢法に入りました。三学、八勢、中段を遣い、昨年来より土居君に取組んでもらっている打太刀を三学、八勢において行って貰いました。今後ますます打太刀の難しさ、人を導く楽しさ、相手に充分に遣わせる事によって返って自身の力を高める事に成ると言う実感を自得できる日を楽しみに待ちながら出来るだけ多くの時間を割いて行きたいと考えております。


勿論使太刀はますます冴えた物になって欲しいと思いますが、今回の出来は竹刀が著しく暴れ、期待するそれとは甚だ違うものではありました。自身もしっかり自覚出来て入る様でありましたのであえてこれ以上の指摘はしませんが、確りと織り成すように遣い合う事を期待します。稲垣君はまずは三学、八勢の手順をしっかり自分の物にする事です。覚えてからが真の稽古です。自身の置かれた環境の中での最善を尽くしてください。


大坪さんの見取り稽古と中山先生の見学の中での稽古会は見られる事のある種の緊張感を参加者に与えたようで、平生ではない遣い方が見られましたが、これもまた良しです。博多での稽古会を今年もますます熱く充実したものに致しましょう。